やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「坂東玉三郎 in BLUE NOTE TOKYO」7/20 ブルーノート東京

ブルーノート公演最終日、行ってきました。

TAMASABURO BANDO IN BLUE NOTE TOKYO|LIVE REPORTS|BLUE NOTE TOKYO 

公演写真とセットリスト、(今はまだ何も書かれてないけど)ライブレポートまで載せてくれるなんて至れり尽くせりなブルーノートさん。

そんかなことがあるのを知らず(行ったことがあってその後も調べる人じゃないときっとらわからない💦)、公演終了後にセットリストを写真に撮らせてもらっていた方がいらしたので便乗して撮ってきました。

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公演日程詳細が!

写真のサイズが大きくないと文字がわかりにくので、ちょっと大きめです。

ここで私的に注目なのが、一番下の備考欄。

『7/13 FC 公開RH, 7/14,19,20 本公演, 7/15 ブルガリ貸し切り』

私が行った初日は紛れもなく(公開)リハーサル、いわば舞台稽古だったのだ!!

14日に「昨日は舞台稽古のようなもので」と仰っていた発言はその通りで知らないというか自覚がなかったのは私達メンバーズの観客だけであった(笑)

そして15日はブルガリ貸し切りですと!!ヴィオラの生野さんが13日に、今日から三日間こちらで!(ブルーノートの写真)みたいにツイートされてて、日数が合わないと思っていたらこういうことだったと。

ブルガリさんは後援などされてるというのもあるけど、こういう音楽のときにはほぼ必ず独自に何かされてますね。恐るべしブルガリ

 

 

ここから最終日の感想です。

今日はアリーナ(ステージと同じ階の真ん中辺りのエリア)の、下手(L)通路側の、内側だったので「玉さまがすぐ横を通る!!!」と思ってそれはそれはわくわくしていました(笑)

そして開演時間になると会場が少し暗くなり、後方から演奏の皆様が入場。上手側(R)からはバイオリン、ヴィオラ、チェロの方々が、下手側からは三枝さんとベースの川本さん。三枝さんの髪型が初日と比べてぴしっ!とされてて、「あぁ初日はやはり舞台稽古だっだのだ…」と理解してました(笑)

 

皆さんが揃うと音出し、音合わせ。そして玉さまが登場される!!!と思って後方をみていると、ステージをじっと見つめてらっしゃるつるんとしたお顔の方がいらっしゃいます。

あれは!あれは!!!とめちゃくちゃ興奮して相席の方に確認してしまうくらいミーハーな態度ばればれの私で玉さまを見てました(笑)

そして、登場されたのはやはりお顔つるんとしたあの方!!!やはり玉さまだった!!!私のすぐ後ろの階段を降りるとき、しっかり階段を見て、そして真横を通られる時には、玉さまはもう少し遠くの方に意識も視線も合わせてステージに歩いて行かれたのでした。

 

ステージに上がられてマイクを取った玉さま、「今日は千穐楽」という玉さまらしい発言に会場が「ウフフ」みたいなほっこりムードになります(笑)

「初日は緊張したんですが、今日はなぜかカメラが入っていまして、今日も緊張しております(笑)」のようなお言葉(笑)この日は会場後方(下手、真ん中など)や前方にもカメラがあって、何に使われるんだろうと思ってました。歌舞伎座とかで撮っているような大きなカメラではなく、もう少し小振りのものだったんですが、どこかで放送されたらいいなぁ。

 

  1. シャル・ウィ・ダンス
  2. サンライズ・サンセット
  3. センド・イン・ザ・クラウンズ 
  4. 踊りあかそう

一曲目はシャル・ウィ・ダンスだった!14日に観た友達が正面の席から見ていて「玉さまはマイクはコード付きを使用されるのが良い」とめちゃくちゃ推していたので、そこも確認したかったんですが、この時点でわかった(笑)!!コードを指に絡めて巻いていたり、手拍子がほしいところではその中指から小指を使って拍手みたいに動かしてらっしゃる。

あと、ブルーノートは広い会場ではないし、音がぶわっと広がってしまわないのでしっかり聴ける感じがするのがとてもよくて。玉さまの歌声がそのまま『しっかり届く』という感じ。

 

サンライズ・サンセットも玉さまがお歌いになる中ですごく好きな曲だけど、この曲の最後に玉さまの歌声とベースの川本さんの音だけが残る(たしか)んですが、それが無茶苦茶素晴らしくて!!!身体や会場、会場も突き抜けてうわーっと広がっていく感じ。この曲はぜひ映像で残してほしい。

 

センド・イン・ザ・クラウンズはこの曲について「もう何度もご説明しているので」という感じでしたけど、それくらい何度も歌われててほんとに玉さまに合ってる曲だなぁと。

 

前回聴いて一曲書き漏れていたのがこの一曲

Marni Nixon 映画「マイ・フェア・レディ」 踊り明かそう I Could Have Danced All Night - YouTube

元の曲だと伝わりにくいかもですが、最初の1音が高くて、音程もとりづらそうな(主観ですけど(笑))難しそうに聴こえる曲だけど、玉さま楽しそうに歌ってらしてこちらもにこにこしてしまいます。

 

この四曲が終わったときに「(撮っている映像で)三曲は外してもいいということなので、最初の三曲が無事に歌い終えてほっとしています(笑)」と。意味からすると三曲は使うので三曲無事に歌えてよかった、なんでしょうか。ちょっとあまりはっきり覚えていないのでわからないですが。

玉さまが仰るとおり、完璧にお歌いになられてました。そして、この日はわりと最初の方からだったんですが、初日と違って、玉さまの歌への入りかたが凄かった。

初日はどちらかというと、客席の上手、(方面を見たので次はあっちの)下手、そして真ん中、手前、みたいにきっちり見てくださって、見られると背中が無意識に引いてしまうくらい(笑)見てくださって嬉しく感じるような歌いかたをされてたんです。

最終日は、歌う前に身体と気持ちを整えてらっしゃるのが見ていてもよくわかり、その世界が玉さまのなかにできて、それが会場にまで広がっていた、という感じでした。

 

次の紹介で井上陽水さんの4曲。『傘がない』の歌詞について。歌詞に自殺する若者のことなどが出てくるけど、今、若い人が理由なく自殺してしまう、自分の世代は生きることが当たり前だったし、その親の世代はさらにそれが強かった。←他にどのようなことをお話しされてたか覚えていないのですが、やはりとても「今」について思うことがあるからこそこの曲を選曲されたんだと思います。

 

    5. 五月の別れ 

    6. 傘がない

    7. いっそセレナーデ

    8. 冷たい部屋の世界地図

 

『傘がない』では赤い照明。今回正面から初めて見て、照明がとてもいかされてるのがよくわかる。照明との距離も近いので、表現されてるものをダイレクトに、受けとるというような印象が強いです。

『冷たい部屋の世界地図』前回、玉さまの歌うテンポが早く感じたのはこの曲だったんだな、と。最初にピアノと玉さまの歌だけなんですが、だからテンポが早くなる、というよりこの曲自体がそういった感じがして、難しい曲なんだと思います。

今回は、玉さまがそのことに気づいてらっしゃるのか、あえてテンポを確認するようにゆったりめに歌ってらっしゃると感じる部分もありましたが、やはり少し早い感じで。揚げ足取りでこんなことを書いてるんじゃないんですが💦一見難しそうとかでなくても、そういった難しさのある曲ってあるんだなぁと。

 

次は越路吹雪さんがお歌いになっていた曲。『ノスタルジア』は「心の戸口に立って笑っている」(←ちょっとちがうかも)という歌詞のことをお話されるんですが今回もでした。こういった歌詞で表現されていることがお好きな玉さまを通して、私たちもそのよさを知ってまた心に彩りが増えて世界が広がる気がして、玉さまの歌を聴いていてよかったなぁと思う瞬間です。

 

   9. 白い夜

   10.ノスタルジア

 

越路さんを歌ったら当然シャンソンも(逆かも💦)ということで次の『セ・シ・ボン』を紹介。あと『枯葉』の曲だったか、このブルーノートともご縁のある◯◯さん(外国の方)お歌いになった方だと思うんですが、思い出深いようなお話をされていた、気がしますが覚えてません💦

『そして今は』女性が歌っているように聞こえるが実は男性側から見た曲。

 

   11. セ・シ・ボン

   12. 枯葉

   13. そして今は

   14. 私の心はヴァイオリン

 

『セ・シ・ボン』は玉さまの音程と声の伸びやかさと物凄くマッチした曲だなぁとしみじみ思いました。ステップは控えめでしたが(笑)、バイオリンソロのとき、チェロのディーちゃんさんが吉田さんのことを指をならすみたいにさしていて、ボーカルのようだな、と思ってました(笑)この曲は本当に玉さまも楽しそうに歌ってらして聴いていても心が軽く明るくなって好きな曲。

そして『枯葉』もう、前奏からこの曲の、アレンジをした三枝さんの、素晴らしさを物凄く感じます。前回も書いてますけど、この曲が始まりととりはだがたつような、えわーっと細胞に響き渡るような、そんな感激があると感じます。玉さまには、三枝さんのこのアレンジでずっと、歌っていただきたい。

 

この日は玉さまが歌う前に身体と気持ちを整えてらっしゃる、と書きましたが、身体には発声のための動作も当然あると思いますが、その発声のためと歌の世界を内側から産み、そこにしっかりと足をつけてそこに居る、それが玉さまの外へも広がるという感じがしていて、それを最大に感じたのが『そして今は』でした。

気持ち、心が声に乗って、どこまでも運ばれてくるみたいでした。その

乗り方がものすごかった。『愛の讃歌』を聴いた時と似ているかもしれませんが、その玉さまの内に秘めたものが表現され、感じる熱量もものすごくて、圧倒的な『歌、世界』をそこに見たという感じ。

あまりに素晴らしくて、事前の紹介でこの次の曲が続いて歌われるのもわかっているけど、拍手がやめられなかったです。意図的なものじゃなくて、観客が感じたものを表す行為が純粋に表現された結果、そうなった、というくらい自然でした。拍手をやめたくなくなる、そんな歌を、世界を届ける玉さまに心から感動した一曲でした。

そして、照明が落ちて暗めのままの中、その拍手を玉さまも演奏の皆様も感じてくださっていたのかな、と思います。

やっと落ち着いたら、次の曲が始まりました。

 

と、その前に、あともうひとつ書いておきたいのが『そして今は』のときのマイクのコード使いについて。二重にぐるんぐるん手に巻いてらしたのに、次の瞬間には「バッ!」と払って手のみの表現をされてて、「コード自体が歌の、一部、表現だわ…」と。玉さまも歌いやすそうな気がしましたし、今後もコードありでお願いしたいです。

 

 

『ラストダンスは私に』はかたくなに歌ってこなかったが今回歌うということ、逆に『最後のワルツ』は歌う人は私くらいなのではないか、と仰っていたことにちょっとびっくりしました。玉さまがお歌いになる=私のなかではスタンダード、なので(笑)

『最後のニュース』(話の内容からしても、傘がない、のときにお話しされてたことかも)作られた年を調べてそんなに昔に作られたことに驚いたというようなことを仰っていた気がします。

 

   15. ラスト・ダンスは私に

   16. 最後のワルツ

   17. 最後のニュース

 

初日では途中で歌詞が出てこないというか歌うのをやめて入れるところから歌われた玉さまですが、今回は全部歌われてました!!!固唾を飲んで見守ってしまうというか(笑)ちょっとそんな感じです見てしまった。だけど、玉さまがこの曲を最後に持ってきたことがメッセージ、という話を行った友達が言っていましたが、『傘がない』といい、本当にそうだと思います。

 

こちらが終わったらすぐに南座へ行かないとならないんですが、と仰って「南座サントリーホール?は緞帳や幕がしまるのでアンコールできるんですけど、ここはそれがないので、下がってもレジみたいな辺りに引っ込んでるんで」と(笑)お客さんが席案内を待つ場所を「レジみたいな場所」みたいにおっしゃってて(笑)「そ、そうだよね、レジみたいな場所で出るの待つのはあれだよね」とは思いました(笑)

セルフアンコール、アンコールのあったていで、ステージの階段のところの手前へ行き、そこから入ってきたていをやってくださいました(笑)

またこのように歌をやっていきたい、と仰っていたと思います。

いいことは覚えておいて、そうでないことは全部水に流す(とからだのアクション付きで)ということで、『水に流して』

 

   18. 水に流して

 

大きな拍手で玉さまを見送り、玉さまは一段高いサイド席のほうへ手を振ったりたくさん応えてくださってました。手前の私たちは見てもらえなかったですが💦距離があるとやりやすかったのかもしれないと思ってます(笑)でも、玉さまはお顔がつるつるで芯がシュッとあって、隣を通られても、ちょっと他の方と感じが違うなぁと思いましたね。今回は役でなくて玉さまご自身ですけど、「それである」ということをビシッと体現されてるような、そんな、感じがしました。

 

さらにアンコール、はやっぱりなかったです(笑)

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お気に入りのゴールドペンでoをeに直して貼り直されたポスター!