やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「坂東玉三郎コンサート 星に願いを」 1/27 松竹座

入場時にセットリスト(演奏予定曲)が書かれているリーフレットが配られたので事前に見ていたのですが、始まってみるとかなり曲順が違ったので構成など色々練られたのかもしれません。

 

セ・シ・ボン 

幕が開きステージ上には演奏の方々がいらっしゃいます。曲が始まって玉さまが舞台袖から歩いて来られるのかな、と思いきや、花道のすっぽんからの登場✨これにはびっくり‼️体で優雅に表現されながらのご登場に目を奪われます。

外花道や後ろの方などよく見渡しながら歌ってらっしゃいました。

 

曲が終わり、ここでご挨拶があったと思います。昨年玉さまが『星降る夜に出掛けよう』を演出されたことから、松竹座から『「星に願いを」のタイトルでコンサートを』とのお話しがあり、「提案されたものはそのままお受けするので(笑)」のように仰ってました(笑)

そしてその舞台の時、玉置浩二さんの曲を使わせていただくことになり、ご本人に許可を得ようとしたところ「誰が(雨を)歌うの?(玉置さんの声色モノマネありw)」とたずねられたそう。その時は舞台の演者の皆だったけれど、「今回は僕が(笑)」と茶目っ気たっぷりにお話しされてました。

前半はその玉置浩二さんや井上陽水さんの曲から。曲順は覚えてないのでざっくり「こんな感じ」ということで。

 

虹のできる訳

井上陽水さんの曲。この曲の前に「いきなり(世界が)宇宙へ飛びます(笑)」のように仰ってた気がします(笑)

 

玉置浩二さんに誰が歌うのと問われた曲😂確かに難しい曲でした。そしてとても素敵な曲。

 

あなたがどこかで

こちらの曲、作詞は松井五郎さんで作曲は玉置浩二さんの安全地帯の曲だそうですが、この曲を聴いて涙が止まらないほどでした。

歌詞はこちら 曲はこちら

玉さまはこの曲に限らずまっすぐ歌を歌うお方。そのどこまでもまっすぐな声とお気持ちが、心に直接響き、

会場全体、そしてひとりひとりを優しく包み込むような大きさとあたたかさに満ちた歌でした。どこまでも応援されていてどこまでも見守っていてもらえるような、そんな感じをめいっぱい感じました。

玉さまがこのような曲をお歌いになるのは初めてだったと思うんですが、今後も必ず歌っていただきたいほど大好きな曲です。

 

星降る夜に

舞台『星降る夜に出掛けよう』の音楽監督だった長谷川雄大さんが「一曲つくりたい」とのことで、その曲の作詞を玉三郎さんが担当することになり、それまで訳詞をしたことはあったものの作詞は初めてだったのでなかなか大変だったそう。歌詞を聴いているとこの曲もどこまでもまっすぐ、応援されるような印象もありました。とても素敵な曲だったので歌詞を知りたくなりました。

 

夢の中に君がいる

井上陽水さんと玉置浩二さんの曲以外にも数曲前半にあったと思うのですが、もしかしたら二幕めに歌われてたかもひれません。

 

ラ・ヴィ・アン・ローズ

(バラ色の人生)「皆さん、この曲のような(幸せの絶頂)歌と、(この後に歌う、『枯葉』のような寂しさ等を感じさせる)歌!どちらがお好きですか?」という問いかけをして、拍手制で投票したんですが(笑)、前日はラヴィアンローズの方が少し少なかったそう。そしてこの日は半々くらい(笑)

玉さまはラヴィアンローズのようなことは「経験がありませんので」とまたも仰って(またまたー!と心の中で突っ込みをいれる私w)

やはり枯葉のような曲がお好きということを濁しつつもはっきりと仰っていました(笑)幸福絶頂の曲は歌いにくいというのなんとなくわかる気もしますが、それにしてもこの問いについてはなぜか気になる玉さまなのだなと思います(笑)

 

枯葉

玉さまが近年歌をはじめられた時から歌ってらっしゃるこの曲。今回の演奏はピアノ/ベース/バイオリン/ビオラ/チェロのバンド形式だったんですが、この曲の素晴らしさが一番良く伝わるのはやはりこのバンド形式だと思います。もうとにかく美しい、そして玉さまの音域や声にぴったりで本当に心地よいし、三枝さんの編曲が本当に素晴らしい。何度でもいつまでも聴いていたい曲だなぁと感じます。

 

情熱

一幕の終わりは『星降る夜に出掛けよう』の最後の曲でもあった、松井五郎さん作詞玉置浩二さん作曲の安全地帯の曲。最後にみんなで歌っていた曲なのだそう。

玉さまがお歌いになる曲にとしてはアップテンポですが、曲が始まるとすぐに手拍子が始まったことに表情がパアッと明るくなったのがわかりました。

なかなか玉さまのコンサートでは手拍子のできる曲はないけれど、やっぱりできる曲では手拍子をすると歌い手の方も歌いやすい、トークショー等でもうなずきなどを聞いているアクションを取ることが話す方にもちゃんと伝わって話しやすいときくので、今回明らかに喜んでくださった、気持ちがのってくださったのがわかったので、こちらとしてもとても嬉しい瞬間でした。自分の中では玉さまが斜め上のほうを見ながら照明の明かりに照らされて眩しいような輝きを放って歌ってらしたのがとても印象的でした。

そして登場と同じように最後も花道のすっぽんからの退場。ステージの方らしく美しいアクションで煌びやかで、いままでにない一幕だったと思います。

 

サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー

この曲は玉さまが訳詞を手がけたバージョンで、どんなお気持ちで訳詞されたかということについてお話しくださいました。

世界的に有名なバレリーナの方が、どんなにふだん人に囲まれ称賛を受けても、家に帰ればポスターと私しかいない、と仰っていたそう。同じように玉さまも舞台に立っているときは多くの人に囲まれているが、家で一人になったときに孤独を感じているのです、と。

「誰か私を見ていてほしい」そういった

歌詞があり、そこを聴く度に、玉さまのその孤独感が拭えたら、そう願わずにはいられません。

 

センド・イン・ザ・クラウンズ

人生は歌だけ

マイウェイ

水に流して

セットリストに載っていなかった3曲のうちの2曲は『マイウェイ』と『水に流して』だったと思います。

「(世の中には)水に流せないこと、流してはいけないこともありますが、(そうでないことは)水に流して、いきたいと思う」というようなことをお話されてました。

 

愛の讃歌

ラスト・ダンスは私に

最後のワルツ

今回序盤のほうで「前半は『星降る夜に出掛けよう』で歌われた楽曲を中心に、後半はいつも私が皆様に聴いていただきたい素晴らしい楽曲を中心に選んでいる」と仰っていて、その中でも『ラスト・ダンスは私に』は求められるので歌うという曲、『最後のワルツ』この曲も最初の頃から歌われているけれど、玉さまが大好きでお歌いになっているのがよく伝わる曲だなぁと思います。

コンサートの終わりを感じながら寂しくはなるけど、どこか満たされていて幸せだったな、と感じる、そんな曲だなと感じました。

 

星に願いを

この曲をお歌いになる直前、MCの一番最後に「皆様の人生がますますひらけていきますように」と仰って下さいました。その前にも1つ、たしか「皆様の願いが叶いますように」か「生きている限り、皆様に幸せが訪れますように」←こちらは初日が終わったあとにニュース記事に書かれていたことですが!私達の幸せを願ってくださっていました。

この楽曲や、『星降る夜にでかけよう』他の曲の時でも、舞台上には満点の星空が輝く演出が何度かあり、曲によってその範囲や光の多さなどは違うのですが、本当に星の中にいるような圧倒的な数と煌めきで、そんな中玉さまの歌の中にいる、というとても幸せな時間を過ごすことができました。

すべての曲が終わり、幕が降りたものの、やはり拍手止まず、再び幕が上がります。

でも今回はアンコール曲はなし。お辞儀をされる玉さま、そして演奏の方々へたくさんの拍手を送らせていただくことができて、(こういう幕の閉じかたも良いな)と思いながらコンサートは終わりました。

 

改めて玉さまの歌のまっすぐさに魅了され、また今回初めてのタイプの楽曲にさらに玉さまの魅力が花開き、とても素晴らしいコンサートだったと思います。

やっぱり玉さまのお人柄がそのまま滲み出るような歌が大好き、そう再確認した今回のコンサートでした。

 

またセットリストに載っていない3曲を探すためにネット上を検索したのですが、舞台『星降る夜に出掛けよう』をご覧になったジャニーズのファンの方も、「舞台の曲をもう一度聴きたくて」と

今回の玉さまのコンサートに来られていたみたいで、4曲も聴けた!と喜んでいてくださったり、本当に嬉しいことだなと思います。

なかなか自分の好きなアーティスト以外の歌を聴きに行くってなかなかできないことで、舞台、楽曲に感動し、素直に行動してみる、またYouTubeの「あなたがどこかで」の曲には、舞台を見てこの曲を探して聴きにきた、と書いてらっしゃる方も多く、玉さまが手掛けた舞台の出演者のファンの方々がこんなにも心に響いて純粋に書き込みをしてくださってて、素晴らしい方たちだと感じました。

こういう方達をファンにもつ、自身も素晴らしい演者の方々とまたお仕事も一緒にしていただけたらと願います。

 

本当に良い出会いと素晴らしいお仕事と、そして純粋な歌、玉さまを好きになってよかったなと感じた出来事でした。

 

「坂東玉三郎 初春お年玉公演」1/14 松竹座

口上~女方の魅力~

一番最初は緞帳の前?のスクリーンいっぱいに獅子舞が写され、お正月の雰囲気をより味わえる演出でした。

そして幕が開き、元日の地震と翌日の事故へのお見舞いのお言葉を述べられたあと、千穐楽のこの日まで迎えられたことの感謝等、そしてこの後小朝さんとの公演、コンサートがあることも宣伝してらしたと思います。

そして口上の時に衣装の解説を始めたのも数年前のこの松竹座からスタートし、その衣装が今海外で展示されているため、新しい衣装をつくろうとおもったら2年(数字はあやふや💦)かかると言われたとのこと、2年すると衣装も戻ってくるので(笑)ということを仰ってました😂

女方の解説では手拭いを使っての実践。たしか昔先輩の役者さん、お名前を忘れてしまいましたが💦その方が花道から出てこられる時に、必ずちょっとつまづくお芝居をされていた、というお話を実践しなら教えてくださいました。それについて玉さまがどう仰ってたのかは覚えてません😅女方らしい仕草のひとつということだったのかも。

女方は線が大事、と、裾の線まで意識するというようなことを仰ってた気がします(あやふや💦)

そのまま

地唄「黒髪」

口上の拵えのまま黒髪になったのがちょっと驚きで、完全に個人的な思い込みですが、=口上の拵えだったので呆気にとられている間に終わってしまったそんな感じです💦

 

幕間を挟んで

天守物語

富姫役の玉さま、侍女役の玉朗さん、薄役の上村吉弥さんは実際にご登場され、他の人物はスクリーンを使い映像での登場。玉朗さん吉弥さんお二人が実際にお出になられたことで芝居としてしっかり目の前にあるということを感じられとても良かったです。

そして玉さまの富姫、拝見できてよかったです!凛とした、この世のものとは一線を画すような雰囲気、それがぴったりで、もっと長く見ていたかった。そしてその後亀姫ででてこられて、扇子を落としながら「ご勝手」と富姫へ言い放つ場面を今回も見られるとは‼️この場面あの姫のちょっといじわるに微笑むというかすねるという感じがたまらなく可愛いくて、最高でした!

その場面もこちらに含まれていたとおもいますが、リアルな玉さま演じる亀姫とスクリーンの玉さまが演じる富姫との共演。映像の中の音声を使っていて亀姫は口の形をなんとなく動かす感じ。あんまりはっきり合わせようとして(ズレが生まれるかも)というより、そのほうが自然にみられる感じがしました。そして亀姫はお琴をひくという、ボリュームの多さ。なんとなく時間的におまけくらいな感じなのかなと思っていたら映像もしっかり時間をとっていて、こんなにやってくださるの?っていうくらいたっぷりで驚きました。

 

そしてスクリーンに写されたのは今度は映像の中の亀姫。松竹座の入り口のところに立ってらっしゃいます。言葉を発すると玉さまが地声でおはなしされるのでギャップにびっくりします😂

松竹座開場から101年ということで亀姫が松竹座の紹介をする、という流れ。まず松竹座にある応接室へ亀姫が案内してくれます。この時だったか、エスカレーターの角にいる101年記念キャラクターのことを「しょーちまる(くん)」と淡々と紹介されていながらなんだか可愛らしいキャラ名を口にされるのが面白くて(笑)何度もリピートしたいくらいの場面でした(笑)

むかしの航空写真というか空から見た写真で街並みを振り返る中で、松竹座だけでなく他にもたくさんの劇場があったこともわかりました。そのなかで松竹座は後発にできた劇場で、和の作りの劇場がほとんどのなか、あの西洋の建物は珍しい(もしくは初めて)だったそうです。

 

松竹座の歴史についての映像が終わると幕が開き

由縁の月

感想について書きたいところですが、この日朝からうごき回っていたためかまぶた同士が猛烈に仲良くなってしまい💦玉さまが美しかったということしか覚えてません😅どこかでまたこの演目が見れたらいいなとおもってます🙏

 

幕が降り拍手が止まないので再び幕が上がり

カーテンコール

この時の玉さまの表情が物凄く輝いてらっしゃいました。由縁の月では眠かったのに💦このことだけははっきり覚えてます😅

演奏の方へ向けて手を差し出してくださるので私たちも拍手に熱が入りより一層盛大な拍手に。カーテンコールは二回だったかな、玉さまの素敵な笑顔を見ることができて嬉しかったです。

 

「熱海座 坂東玉三郎 能楽堂特別舞踊公演」11/4 MOA美術館 能楽堂

一、口上ー衣装の解説ー

お久しぶりのブログ更新です💦その間も観に行ってましたが今から振り返ってかけるだろうか😅書けたら書きます(笑)

 

能楽堂は一年ぶりくらい?前回茶庭のもみじが紅葉してたので、(今年はこれから)去年よりは早い時期に開催されました。

 

能楽堂といえば橋懸かりから登場される玉さまを見つめながら舞台への出入りを見守るの特別な空間と時間。暗がりの中ほんのり灯る中から登場されました。

 

江戸の女方の拵えの玉さま。正面と脇正面にお辞儀をされ、やりづらいので(もっと丁寧な言葉だったと思います💦)向きを変えておっしゃった後に、正面と脇正面の間に向きを代えてお辞儀。ちょうどこの延長線上の席だったので最後にこちらを向いてくださるのが嬉しい♪

 

こちらの能楽堂とのご縁の始まりやその後も度々訪れ出演されたこと、やっと今年になって色々解禁されたので、玉三郎さんのお泊まりになっている熱海のホテルも満席とのこと。…満室でなく、満「席」とおっしゃるところ(うっかりな感じがしましたが(笑))が舞台で生きてらっしゃる玉三郎さんらしい😁

 

そして、こちらの能楽堂に最初に出演されたときに共演した「梅津貴昶(たかあき)」さんという熱海出身の舞踊家の方。その梅津さんがこの8月に他界されたとのこと。本名が一馬さんだったので「かずまちゃん」と呼んでいたそう。『楊貴妃』や地唄舞の振り付けをしてくださったいた、と。自分は振り付けをつけることはできないが、たくさんの曲を振り付けしてもらった、ということをお話くださいました。

 

また、玉三郎さんの写真集を過去に出してらっしゃる福田尚武さんがつい先月、10月にお亡くなりになったことを御園座公演後に知ったとのこと。10月頭までは、次の写真集の打ち合わせをしていたが、そのようなことになってしまったそうで。ですが写真集は今後出版されるとのこと。

 

その福田さんに追悼の意味を込めて、過去のエピソードをお話くださいました。

福田さんは歌舞伎の写真を撮っていたところ、玉三郎さんの写真、舞台写真も撮ることになったそう。最初はよかったものの(玉三郎さんご本人にOKがもらえる写真)、あるときからすべてNGになって使える写真がなくなってしまったとのこと。「絶交していたわけではないんですが…(笑)」と仰ってましたがそこまで写真が採用されないとなったとき、玉三郎さんは福田さんに「一体どういう風に(どんな瞬間を)撮っているのか」というようなことをたずねたそう。福田さんからは「歌舞伎の正しい形である瞬間、美しく見える瞬間」というような答えが返ってきたそう。それを聞いて「歌舞伎の正しい形って⁉️」と、キマっている瞬間のことだろうけど「歌舞伎の正しい形」は玉三郎さんにもわからないし、そこを問い詰めても福田さんからこれという答えは返ってこなかったそうで。なので玉三郎さんは「正しい形でなく美しくなくてもいいから(お客様に見せられる程度には美しく)好きなように撮ってみて」と伝えたそう。

すると福田さんの撮る写真すべてがOKになるほどになったそう。ここだという瞬間が見つかったらそこをあらゆる角度から撮るのだそう。その辺のエピソードが福田さんもお話しされています

ほぼ日の学校「Hayano歌舞伎ゼミ」 - ほぼ日刊イトイ新聞

    明日への言葉: 福田尚武(舞台写真家)      ・“心の眼”で撮る歌舞伎役者

福田さんとはとても気が合ったそうです。

福田さんは玉三郎さんのり6つ年上、梅津さんは2つ年上だったそうで、この年齢になるとこうした別れも増えてくる、と寂しさを感じてらっしゃることも伝わってきましたが、素晴らしい方たちとの思い出を共有してくださってありがたいなと感じました。

 

衣装解説と阿古屋三曲へつづきます