玉さまの松竹座初日が終わったその日、毎年恒例の歌舞伎中継がありました。
当日その時間は宿泊先にたどり着こうとウロウロしていたのでテレビ前におらず(笑)
後日観ることができたので、書きとめたいと思います。録画を見ればいいんですけど(笑)書きたいので。
今年はアナウンサーとゲストに松也さん、歌舞伎番組を担当しているサラ・オレインさん。
玉さまはトップバッターのご出演。別場所の玉さまと、スタジオを生中継で繋いだ放送。
お着物の色は調べたところ一番近いのは麹塵?それよりもっと深い落ち着いた色に見えます。
髪の毛はボリュームを抑えた感じです。ほっぺの高い位置が光っていて
つやんつやんです。素敵でかわゆいです(笑)
玉さま以下玉 (少しニコッとされて、以後ニコッが続く)おめでとうございます(とお辞儀)
松也さん以下松 お兄さん明けましておめでとうございます、
玉 おめでとうございます
松 改めまして本年もどうぞよろしくお願いいたします
玉 こちらこそお願いいたします
サラ・オレイン以下サ 初めましてよろしくお願いいたします、
玉 初めまして
サ いつも拝見しております
玉 はい、ありがとうございます
サラオレインさんが挨拶されたときに、玉さまがさらにニコニコの笑顔なんですね。
その笑顔、私も向けられたい、というか私にも向けられたつもりで見よう(笑)
サ 初日を迎えられてどんなお気持ちですか?
玉 そうですね、あのー、お客様もね、いらっしゃるのに躊躇なさる方も
いらっしゃると思うんですけども、大変盛況でございまして、
皆さんに拍手を送っていただいて、無事に、初日を開けられて嬉しく思っています。
玉さまは、時折さらににこっとされて、かつワイプの中の相手の方を
しっかり見てずっとお話されています。
例え中継でも心をお相手の方に向けていらっしゃるんだなという印象。
アナウンサー以下ア 今回の公演で特に大切にされたことはどんなことでしょうか?
玉 やっぱり、現実をお忘れいただく時間、劇場にいらっしゃる間に。
そういうことを心掛けましたので、それで口上で打掛などをお客様に見ていただいて、
楽しんでいただこうと思いました。
ここで、口上と賤の小田巻が一部ダイジェストで流れる。
玉 (口上のVTR)いずれもさま、明けまして、おめでとうござりまする。
坂東玉三郎にござりまする。まずもって、初春の口上をもって、申し上げ奉りまする。
揚巻の桜の打掛の玉さま。
そして賤の小田巻が流れる。
VTRが終わった後
サ 美しいですね、
玉 (上品な感じ)うッフッフ!
サ 舞を見ているだけでここまで儚さとか憂いとか表現されていてもう胸に伝わってきます、素晴らしいです
玉 ありがとうございます
ア 衣装もね選りすぐって、最初の(打掛)口上のも
玉 各地で口上述べさせていただきましたし、また歌舞伎座でも九月十月、口上があったんですね、
ですから何とか今回は少しでも趣向を変えようと思いまして、打掛をご覧いただいてます。
玉さま終始ニコニコです。
傾城雪吉原について
サ なぜ今回この演目を選ばれたんですか?
玉 これは実はですね、真ん中の四季折々のめぐるところがですね、
「高尾懺悔」という、元々江戸の名曲なんですね。
ですけどもどうしても暗い、いわゆるあの世で地獄の責め苦にあうという高尾の傾城の物語ですから、
前後のところを改曲致しまして、春を待つという形に致しましたんです。
それでこのお正月に上演させていただきました。
松 ー略ーこういう時こそ我々が少しでも元気をお届けできたらというところで、
日頃から玉三郎のお兄さんには僕はそういう面では、凄くお世話になっておりまして、
何が見ていただく上で大切か、何をもって自分で表現するのか、いうところを凄く丁寧に
ご指導いただいておりますので、改めて僕もまだまだ精進しなければと思いました。
ここでワイプが消えたので、ここからはカメラを見てお話してくださってます。
ア 2021年どんな年にしていきたいと今思ってらっしゃいますか?
玉 いただいたものを精一杯やるということですね、
そして少しでも先が明るくなるようにと思いますけれども、
私達はまだこうして舞台に立てることができますし、
お客様もご来場くださいますけども、そういうことも
できない方々もいるということを忘れずに、いただいたものを一生懸命やりたいと思っています。
ア 初日の手応えはどんな印象でしたか?
玉 やっぱりお客様もね、色々考えながらいらっしゃってると思うんです。
ですけど打掛ご覧いただいたり、最後は拍手がとまらなくて、
カーテンコールもさせていただいたんです。
ですからご来場くださいましたら、精一杯喜んで頂いているということが何か、
胸に迫る思いが致しました。
ア そういったお客様の反応が舞台の上の俳優の皆さんにも伝わって
次の力になっていくんでしょうね。
玉 そうですね
傾城雪吉原のVTRへ。
VTRがおわり、スタジオの方たちの感想。
松 本当に美しく儚く切ない舞踊でしたけれども、
やはり吉原の女性達というのは基本的には吉原から外に出ることは許されませんから、その中でこう愛する人のことを思いながらね、今も最後のところなんか
非常に深いなと思ったのが、そういう女性としての気持ちがありながらも、最後また一時の思いにふけりながらも仕事に戻っていくという、
その強さですよね、この両面が凄く繊細に描かれている舞踊だなと思いましたし
また玉三郎のお兄さんがそこを深く演じてらっしゃるのが
また本当に凄いなと思いましたし、映像で見まして一瞬、
これは現実なのか、絵なんじゃないかと思うようなシーンが何度もありましたね、
これは凄いなというふうに改めて感じました。
玉さまがお伝えしたいことをお話くださったと思うし、
スタジオの松也さんはもちろんわかってらっしゃる方だし、
サラ・オレインさんは、事前に台本である程度決められていたのかわからないけれど、
それでも単なる受け身ゲストではなく、自分から聞きながら率直に誠実に伝えよう、
という風に見えて、場も流れもとても良かったし、
玉さまも凄くニコニコされてて、今回のインタビュー中継はとても良かったなぁと思いました。
本編はまだ時間がかかるので先に中継の感想でした(笑)