『髑髏尼』からうってかわって華やかな『吉田屋』
最近ではシネマ歌舞伎で仁左衛門さんと玉三郎さんの吉田屋を拝見していましたが、それだけに伊左衛門という役がこんなに難しいものだということを改めて知ったというか💦
仁左衛門さんが演じられた役を他の方、特に仁左衛門さんよりお若い方が演じるときはそういったことをよく感じます。
ひとつの所作にも、その役の人物の今までの背景がつまっていて、それでその動きがある、ということが観ているだけでわかるし感じ取れるし、それをどの役でも軽々と演じてらっしゃるように見えるから感じない「難しさ」を、他の役者さんが演じるとよくわかってしまうというか💦
今回もそれを感じて、声色といい仁左衛門さんに教わったんだなぁということがよくわかるものの、可愛らしさが表面的に感じてしまって、あの役の今までの背景まで感じ取れなかったように思います。
でもそれは愛之助さんだけではなく、あの年代の役者さんをみてほとんどの方に感じることなので、やっぱりこれから重ねていく年月のなかで培われていくかもしれないものなんだと思います。
吉左衛門役の鴈治郎さん、奥さんの吉弥さんはもーーーなんも言うことないくらい見事ではまり役すぎて素晴らしすぎました😂
それこそその役の背景という奥行きを感じさせる方たちで、こういった方々がいてこそ成り立つ歌舞伎だなぁと心から思います。
そして玉三郎さんの夕霧。まだお顔はみえてないのに出てこられた瞬間に喜びと期待で爆裂拍手をつい送っていたほどで(笑)お顔が見れたときにも爆裂拍手👏👏👏
もう、何を言うことがありましょうという感じですが😂それでも書きたくなるほどの立ち姿、体に合わせた時にみえる打掛の美しさ、所作、やわらかで素晴らしくて、意地らしさも可愛さもすべて兼ね備えた夕霧に至近距離で見つめ合う伊左衛門が羨ましかったです(笑)
肩を押し合ったり、仲直りしていくときのあの二人だけの空気。玉三郎さんの傾城は本当に国をも傾かせたんだろうなと心底思うほどの唯一無二の絶対的な存在だと、今回もよーーくよーーーくわかりました。
もう幸せすぎて、最後の場面のお姿をずっと見ていたくて残像を残していたくて、幕がしまっても何度も目をとじて味わっていました😂
ほんとうに最高でした!!素晴らしかったです!!