やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「坂東玉三郎コンサート ~あなたへ歌を~」② 5/8 御園座 🎙️

そのの続きです。

休憩が終わり2部のはじまり。冒頭2曲は1部の終わりですでに紹介済みだった気がします。シャンソンの世界、そのつづきです。

 

10.人生は歌だけ

越路吹雪さんが50歳をすぎた頃、○○さん←全然思い出せない💦外国の方で、その方と一緒に作詞をされたそう。セットリストには外国人の方お二人のお名前が作詞欄に載ってますけど、ちょっとよくわかりません😅

 

11.ノスタルジア

確かポルトガル民謡に岩谷時子さんが詞をつけた曲だったと思います。越路吹雪さんがあんなに早く亡くなってしまうとは、岩谷さんは思ってらっしゃらなかったと思うけど、それをわかっていたかのような歌詞、と。

この曲がどんな曲かと玉さまが表現されてたんですけど、いつものことながら凄く繊細で柔らかな表現で、それを書こうとするとうろ覚えすぎてぶち壊しになる気がするのでやめておきます💦歌詞を読んだ方がいい、と思うけどネット上ではまだ見つからず。

10,11の2曲は三橋美智也さんの追善コンサートで玉さまがお歌いになった曲でもあり、放送されたものを録画してあるので、そのうち歌詞を書き起こしてみたいと思います。🎙️

ノスタルジア’も本当に素敵な曲で玉さまにぴったりな曲です。

 

そして、「ここからはさらに明るい曲」と紹介されたのが

12.セ・シ・ボン

この曲は玉さまのチャーミングさが全開になる曲と思っているんですが(笑)、たしか最初のブルーノート東京公演の時から演奏で参加されている、チェロのロビン・デュプイさん。ご自身が演奏されてない時、されてる時も、身体を使って音楽に乗ってらっしゃって、玉さまともアイコンタクトとか、曲の中で軽快に他の方と交流されてるので、観ていて楽しさが伝わってくるんです。それがよくわかるのがこの曲で、玉さまも歩いて動くことの多かったり、チャーミングさとも相まって、今回も最高でした✨ロビン・デュプイさんだけでなく、他の方々も演奏の合間にのってらっしゃって、そうして楽しい雰囲気で包まれているので、毎回聴きたいくらい。

 

13.夢の中に君がいる

玉さまの歌う「腰に両手をかけて~そんな瞳をしないで~」ってサビのところが、曲を聞いている最中から、生で聴くのはほんとにいいなぁ~とずっと思ってて😂玉さまがお歌いになるこの曲、本当に素敵。

 

14.ラスト・ダンスは私に

(世の中では)有名な曲で、と紹介されていたこの曲。次の曲も、そうなんですが

 

15.愛の讃歌

この曲を「皆様がお好きなこの曲」のように仰っていて、14,15は「玉さまがお好きな曲」というより「求められるので選んだ曲」なのかなぁと、少し思ったんですが。そんなことを書いた後にこの話💦なんですけど

内緒の話、という前置きがあった上でお話されたので、ここはネット界の孤島みたいな場所なので(笑)ここだけの話でお願いします🙏

…以前NHKの収録で玉さまがこの曲を歌う時…歌を歌うということは、心になにか起爆剤になるようなものがないと歌えない、と。なので「この曲のような気持ちになったことがないので(笑)どうしよう、と思った時に、私は両親に甘やかされて育ったので、両親のことを思って歌いました(笑)」とお話されてました(笑)

この曲の時だったか、前後だったかもしれないんですが、「(愛の讃歌のような世界)そのような体験はしたことがなく、これからもないでしょうけど」とおっしゃっていて、以前もそのようなお話を聞いて「またまた~そんなわけが無いでしょうに!玉さまが!玉さまなのに‼️」とその度に思ってました(笑)

こんなに素敵な方が特定の人に愛されないわけないだろう、という私の勝手な予想ですがどうなんでしょうねぇ…。

そしてこの日は「何を(心の起爆剤として)歌いましょうか…(笑)」と。何だったんでしょう🧐

 

16.水に流して

(玉さまご自身のコンサートで)いつも最後に歌っている曲、と。前の曲の愛の讃歌NHK話かその周辺の話を、「水に流して(笑)」という流れでこの曲が始まりました。

私の個人的な感想ですけど、やっぱりこの曲と次の曲は、玉さまの生き方や想いとリンクしてるというか、曲への思いの強さを歌から感じるように思います。

 

17.最後のワルツ

「あまり知られていない曲ですが」と紹介された、最後にお歌いになる定番となっているこの曲。歌詞の世界が、玉さまのスタンスや、想いとか、そういうものと合致してる感じがして、また「あなたもどうぞ幸せに」といった歌詞が、最後に私達観客におくられているなぁという嬉しさもあります。

今回、曲終わりに長く語尾を伸ばすということはほとんどなく、わりと短めに切ってらした感じがします。

 

〈アンコール〉

緞帳がしまることはなく、本編のあとにそのまま玉さまの曲紹介でした。

「普通は緞帳が閉まってアンコール、となるわけですが、押し付けがましくアンコール曲を…」みたいに仰ってたはず(笑)。

「入場時に配られた(リーフレット)、そこにはアンコールの曲は載っていないんですが」とお話しされた通り、本編の曲のみ記載されていました。

 

カルメン・マキさんの曲が好きで…」と紹介されたアンコール曲は

EN1.時には母のない子のように

EN2.山羊にひかれて

「短い曲ですが、高度成長期に昔のことを振り返りたくなる、そういった曲」と説明されてたと思いますがもっと美しい表現だったと思います💦この2曲も玉さまに合っている曲だなぁと感じました。玉さまがお好きな世界観、見ている、心が反応するものがどういうものか、というのが少しわかってきた気がします。

EN.3 Someone to Watch Over Me

ガーシュウィンの有名なこの曲」とご紹介され、「個人的なことですが…」と、少し話し出されるまでに間があったので、妙にドキドキして待っていました。

「こうして、たくさんの人に観ていただいているけれど、それが終わると、(ひとりであるという)孤独を感じる」。言葉、ニュアンスが少し違うかもしれませんが、どんなに人が周りにいても、ひとりになったときに感じる孤独を感じないことはない、そういったことだったと思います。玉さまのそのお気持ちが、この曲に訳詞されているとのこと。

実際に聴いてみると、「見つけてくれた誰か、急いで駆けつけてきて」こんな風な歌詞で。自分が感じる孤独感からしか、他の人の感じるそれを想像することしかできないけれど、歌詞から感じたのは、自分のそれより、もっと大きな孤独な気持ちのように思えて。

周りからは華やかに見え、大勢の人に囲まれているけれど、ひとりになるとそんなこととは関係なく、もしかしたらそうであるからこそ、「孤独」というものを感じやすいのかもしれない、そんな風にも思います。私が感じたイメージや感覚は、ただただ「冷たい」感じではなく、まっくらななかに灯る一つのろうそく、というか、そんな感じで。玉さまの感覚がどういったものであるかはわからないけど、でも歌詞からは、そこから強く、今すぐ誰かを求めるようなそんな感じ。その歌詞から感じた玉さまの孤独、それが強烈に響いて、泣けて泣けて、歌が終わり幕が閉じた後も泣けて仕方なかったです。

そういったことを「どうにかしてあげたい」(←おこがましい💦)とかそんなんじゃなくて、ただ心を寄せたい、そんな気持ちでいっぱいでした。

 

お芝居は「役」に自分の経験から心を寄せて、その人物を生きるものでしょうし、トークショーやインタビューで語られることは、「求められている話」であり、また「ご自身が話したいこと」かなと思います。

そこに出すことではない、出すほどではないと胸の奥にそっとしまっているような気持ち。それらを私達が知る、感じられる機会いうのは多分なくて、(必要ならば役柄を通して、ということはあると思うけどあくまでも演じているのはその役なので)

今回玉さまがそうお話しして下さり歌詞をつけられたことで、そういった、心の奥にあるお気持ちを、歌や音楽を通して表現されて、はじめて玉さまの心に触れることができた、そんな風に感じました。

そういったことのできる、「歌、音楽」の素晴らしさを知って、またひとりの人としての玉さまを感じられて、こんなに心が震えたことはなかったです。

 

本当に玉さまが大好きだなぁと、改めて感じたし、これからも玉さまのことをずっと見続けていきたい、ずっと感じられる自分でいたい、そんな風に思いました。

 

また、演奏される方は毎回必ず同じメンバーの方というわけではなく、少し入れ替わったりとありますけど、今の編成、メンバーの方というのは、本当に良いなぁ、と感じますし、三枝さんのアレンジ、皆さんの演奏が本当に素敵で心に響くものでした。

本編の終わり、またはアンコール曲を紹介、どちらかの時だったと思いますが、玉さまはメンバーの方をお一人ずつフルネームで紹介し、「5年前位からずっと演奏していただいて、(自分の歌に)ついてきて(合わせて)くださってて」と、支えられていることへの感謝もお話しされてました。

 

アンコール曲がすべて終わり、玉さまは舞台中央、少し後方でお辞儀をされて、幕が閉まりました。カーテンコールを求める拍手にはなりませんでしたが、それはアンコール曲をおえ、玉さまがどうしたいと思ってらっしゃるかという意図を汲んだものだったからだと思います。

何より、最後の曲に感じるものがあまりにもあって、それを受け取って、終わらざるをえなかった、それくらい印象的なものでした。

 

〈3月のブルーノート東京でのセットリストとの違い〉

ブルーノート東京公式HPのLIVE REPORTSに3/23のセットリストが載っているので

引用させていただきます。

1.長い坂の絵のフレーム🌟

2.積み荷のない船

3.虹のできる訳

4.踊り明かそう🌟

5.シャル・ウィ・ダンス

6.ラスト・ダンスは私に

7.最後のワルツ

8.ジュテムレ

9.枯葉

10.夢の中に君がいる

11.Send in the clowns

12.ユーヌ・シャンソン🌟

13.人生は歌だけ

14.セ・シ・ボン

15.愛の讃歌

16.水に流して

EC1.時には母のない子のように

EC2.山羊にひかれて

今までにも歌われことがないのが1.長い坂の絵のフレームで、過去に披露されたことがあるけど、御園座では歌われなかったのが4.踊り明かそう12.ユーヌ・シャンソンですね。踊り明かそう、聴きたかったな😂

三日間ある公演の初日のセトリなので、もしかしたらラストの日には変更した曲もあるのかもしれませんが、長い坂の絵のフレームはまたどこかで聴くことができたらいいなと思います。

 

〈玉さまのあれこれ〉

書ききれなかったあれこれの追記です。

2曲目でジャケットのボタンを外した、と書きましたが、その後も気持ちの表現として歌いながら胸あたりに手を当てたりすることも多かったです。シャツがシルクなのか、少し照りのある素材で、その、触れてる胸のあたりの厚みやライン、そこにも目が釘付けでした(笑)!

そして触れる手の方!そちらからも目が離せなくて、ほんとにしなやかに動くんですよね、玉さまの手は指先まで。「芝居だから、そういう役だから」とかでなく、もう当たり前のようにその柔らかさで表現されてて。よく、舞台が映像化になったときに、なんとかビュー(特定の人を写すアングル、カメラ)とかありますけど、玉さまの手にこそ別カメラで撮っていただきたい🎥✨その手を置く胸とかみぞおちのあたりとか、腕を下ろしたときとか、とにかくどんなときも指先まで佇まいにうっとりしてしまうので、見きれないんですよ😂そういうことが実現したらいいですねぇ。という願望までうまれるほど、玉さまの身体の隅々から表現されるものすべてが美しかったです。

 

また少し上の方を見てらしたり、(なにかを考えたり思い出してるような角度)曲にあわせて舞台の上手や下手、演奏の方の近くに移動して、派手な舞台装置はなくともその表現だけで十分すぎるほど、どの場面も玉さまのステージになっていました。

「枯葉」の時だったか、前奏の間は後ろを向いて、照明が横~斜め上から当たっていて、その瞬間そのものが美しかったのが印象的で。以前のステージでもそうだった気もするけど、派手なものは必要でもなく、ご自身の身体と照明での表現で、シンプルでありながら存在感、雰囲気が素晴らしすぎました。

曲の最中にも笑顔でいらっしゃる時も多くあったし、客席に語りかけるように歌うときもあり、玉さまを観ているだけでも本当に楽しくて、うっとりして😍そこに歌と表現とあって、最高すぎました。

 

アンコール曲に入るときには「(アンコール曲を歌うと)全部で20曲くらい歌いますので、声もかれてくるかもしれないし…」みたいに仰ってて、確かにお一人でこんなに歌ってくださったんだなぁ、と振り返ってみても思います。

途中で水分をとることもなく、少し調子がよくない瞬間(本当に少しだけ)もありましたが、それでも枯れることなく歌いきってくださいました。歌の間も曲紹介をされているので、二日間のコンサートとはいえ、喉を保つのは大変なことなんだろうなと思うし、ツアーをされてたときは、さらに大変だったんだろうなぁと。

その上でコンサートが成り立っているということを忘れずにいたいし、これからも、どうか歌を続けていただきたい、またコンサートをしてほしいと、心から願っています。

本当に素敵な素敵なコンサートでした!!