やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「六月大歌舞伎」6/28 歌舞伎座〈桜姫東文章 下の巻〉

この日気づいたこと

一幕で桜姫と権助が花道から出ていくとき、清玄が死んだ辺りに火の玉があるのは知っていたけど、にざ様と入れ替りで清玄役をされていた方がそこに出てらした!
この方を双眼鏡で見ても、にざ様の清玄そっくりで本当にお顔を研究して作られていたんだろうなぁと想像してしまうほど。

本編が終わり、にざ様玉さまはじめ後ろを向き、切り口上になるとき、その後ろ姿がなんだかとても清々しくかっこ良くて。上下と続いたそのすべてが目の前に感じられる何かとして現れているようで、良かったなぁ。

カーテンコール

切り口上が終わって幕が閉まっても、拍手はとまりません。
幕が再び開き、にざ様に皆が合わせるといった感じで、座った状態で三方礼をし、今度は緞帳がおりる。
まだ拍手は止まらず緞帳があがり、にざ様を筆頭に三方礼で終わりました。

スタンディングオベーションをされてるかたも少しいらしたけど(桟敷にもいらしたそう)、なんとなくこのままゆっくり見とどけておわりたいという気持ちが勝ったので座ったままにしました。
客席の大半は座っていたけれどそれは立っているより熱が低いのではなく、熱烈な拍手を皆送っていて。

どっちが正解とか、どうとかいうことでなく、その時の気持ちにあったやりかたで、それぞれが思いを届けられた(届いてるはず)ことがよかったなぁと思います。

本当にこんなに面白くて深くて魅力的なこの話と、それを体現してくださる演者やスタッフの方たちのおかげで、心に圧倒的に残る観劇を通した体験が出来たんだなぁと思います。

にざ様と玉さまの共演はいくつか拝見することができてきたけど、やっぱり物語でのお二人は本当に素晴らしい。芸と、心と、圧倒的な積み重ねと、向上心を、このお二人から感じます。
お二人を囲む周りの人々の着実な素晴らしい芝居があって、よりそれが生き生きと成り立つということも。

できることなら、過去に評判だった他の演目も、また組んで共演していただきたいし、それが観られることを願っています。