やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「十月大歌舞伎」 10/25 歌舞伎座〈映像×舞踊公演 口上・楊貴妃〉

途中だけど一旦投稿。

前回、前々回と、カーテンコールで「楊貴妃玉さまによーく見てもらえているように感じる外花道側に座るお客さん達」がどうにもこうにも羨ましくて、体験してみたいなぁ、でもあざといかなぁ…などと自意識過剰な思いもわきつつ(笑)チケット状況を見ていたわけです。

そしたら、もうまさに私の座りたい席がまだある!!その席より後ろは購入されているのに(おそらく前だと全体が見づらいからだと思うけども)私にまるで「来なさい」と言われてるようなものではないか!と思いつつ半日ことあるごとにその席を見つめたあげく、絶対に背中を押すことしか言わない友達に少し話したところ、「さっさと買うたらええ」の一言に目が覚め(笑)やっと購入!!!
チケットを買うまでのくだりがこんなに長い(笑)

というわけで、念願の花道の外側に行ってきました!!

今回は外花道は一列に一人、しかも花道に対して一番外側かそのひとつ内側のどちらか。
この日は一つ内側に私の他にお二人、私の前一番外側にお一人という客席でした。


〈口上〉

映像公演のはじまり、今回の歌舞伎座での公演になったこと、先月今月とご覧になってらっしゃるかたには同じものになるが、好評の声があり、今月も舞台から見た客席(と奈落のことかな?)をあとでお楽しみいただきます、とのこと。

まずは楊貴妃について。仁左衛門兄さんと「玄宗楊貴妃」を演じ、その際に二人が中国に色々勉強しに行ったこと、そしてその最後の場面をもとに夢枕獏さんに書いてもらい、唯是震一さんに作曲してもらった「楊貴妃」を平成二年から演じはじめたこと。
七月七日に永遠の愛を誓った二人が…という話でなんとも幽玄な物語だということ。(この真ん中がよく覚えてない💧)

梅蘭芳さんのご子息、梅葆玖(めいぱおちゅう)さんに色々と教えてもらったこと。
あと、梅蘭芳さんと梅葆玖さんお二人でのことだったと思うんだけど、あの独特の指使いは、中国の莫高窟(まっこうくつ)の仏画?を参考にして作られたそう。
ちょうど前回の時に、あの指の形の意味について考えていたから、なんというタイミング!そのようにして研究してできたものなんだ!ということがわかってなるほど!と思ったしその元になったものを調べてみたい。

奈落の映像紹介と実演部分。
松山太夫がすっぽんから下がるとき、足元をみてたけどやっぱりよくわからない!あしをクロスさせてくるくる回ってらっしゃるんだよね、と予想しつつも謎のまま。
一番した、もう、入るというときに、外花道側を向いてらっしゃるんだけど、目を閉じて(または限りなく目を閉じるに近いくらいの開き)らっしゃった。

将門の滝夜叉のとき、スモークとともにすっぽんから玉さまが登場。
下がるときに、傘をすでに半分くらいに閉じてた。開いた状態ですっぽんが上がるけど、下がるときはひっかからないように?ですかね。全然違うかも(笑)

阿古屋。打掛の裾の量を感じるかなと思ったらそこまでではなく、見栄するときは外側も向いてくださるのでやっぱり嬉しかった!


楊貴妃

楊貴妃の登場のとき、この世ではないので、スモークがたかれてる。このときね、なんか香りがする!!お香のような匂い。滝夜叉のときはなにも感じなかったから、楊貴妃の世界を表現するために使われてるのかも。

で、外花道側から見える楊貴妃の登場場面は、あの居住まいのななめ横。正面からみたときよりも、楊貴妃がより隙間から見えるし、座ってらっしゃる佇まいがとっても美しい‼️
これは端の席からしかわからない良さだと思う。

最初は舞台中央で踊られるときが多いので、ちょっと遠い…と感じるけれど、下手側にこられるときがあるので、その時は逆にドキドキする(笑)
楊貴妃が!!!きてくれる!!という興奮状態(笑)

そして、二枚扇の場面。
玉雪さんが柄の外側部分を持って、玉さまが持ちやすいように渡してらっしゃるんだけど、渡されるときからドキドキ(笑)
二枚扇といえば花道‼️中央で踊られたあとに来られます。ちょうど上手側から花道めがけて照明がガツーンと当てられているので、私の位置はそれが直接目に入るのでまぶしい。でも、照明に照らされる玉さま楊貴妃のうしろ側、影になる部分をみていると、いつもの反対側から見ているのとは全く別世界になる。
楊貴妃のこちら側というか、同じ世界にいるというような感覚。


カーテンコール

一度目は中央でのお辞儀。

そして二度目!!!上手に行かれたあと、下手、花道へ来てくださった!一番前のお客さんを起点に後ろの席までざーっと見てくださる。目があった感はなかったけれど💦物凄く興奮しました(笑)

でね、舞台中のときから、拍手の際に人数が少ないからなるおとがほんとに少ない。私のすぐ後ろはだれもおらず、そのうしろと、また一列開いてのもう一人。だから拍手の音出したくてもなかなか上手くならなくて、変な緊張もあって余計でづらい!
気持ちの良い音のでる拍手をしたい、それでつたえたい、音量もほしい、というのは望みになった。
拍手の音が少ないって本当にさみしい。だから自分からは気持ちのこもる音を出せるようになりたい!と思った。

最後に一番前のお客さんに会釈されて、ちょっとこれはうらやましかったんだけど(笑)
カテコ目当てで席を取ったものの、それだけでなく、楊貴妃の世界がもっと近くに感じられる、物凄く良い体験でした!!