やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「坂東玉三郎トークショー その②」 6.24 シベールアリーナ@山形県

会場の方から玉さまへの質問コーナー。健康について

始まる前に玉さまが「どうしたら若くいられるんですか、というような質問は無しで(笑)」と仰っていましたが・・・

一人目の方。「今仰ったことに通じてしまうのですが・・・」玉さま「それじゃあ次に(笑)」質問者の方はめげずに「どうしたらいつまでも健康でいられるでしょうか」玉さま「素晴らしい質問です(笑)」・・このやり取りがね、良い(笑)。

規則正しい生活と睡眠。昔は九時間十時間寝ても平気だったけど・・・10時間寝られたら、良いでしょう?、と梅川さんに同意を求める玉さま(笑)。最近は年齢とともに短くなってしまっている、と。でもイタリアでいうシエスタ、昼寝は昔から好きで睡眠時間が八時間に足りないと昼寝をしたりする。すると頭が冴えてくる。食べ過ぎることにたいしても気を付けている、と。簡単だけどどちらも続けるのは難しいこと。あと、自然のものをとりいれることにこだわっている、と。

踊り・・・体の使い方について

二人目の方。踊りをやっているのだが・・・(踊る時のことについてかな?お答えくださいました)常識のとおりにするのではなく自分の体を理解して工夫を重ねていくこと。←もっと、深いことを仰っていたのだけど、はい、このようにしか書けず💦舞踊家である梅川さんは、このお話を聴いている時、ご自身にこの答えをしみこませているというか照らし合わせているかのような、玉さまのお話をにこにこ聞いている時とは違った感じでした。踊っていない自分が理解することは難しいかもしれないけど、舞踊家の方が聴き入るほど、また踊っていない私たちが唸ってしまうほど、深く鋭いお答えをされていて、でも大事なキーワードやニュアンスを忘れてしまいました💦

50万円の写真集の理由。福田尚武さんについて

50万円する写真集と5万円の写真集について。欲しかったが購入できず、なぜあのお値段に?という質問・・・玉さまは真摯に答えてくださいました(泣)まず、50万円のほうは自然のもので染色した草木染のものを使っており(これがとてもお値段するんですよ、というような感じで)それだけだと、と言うことで50日、毎日押隈を取って実際に舞台で使用していた衣装の綺麗な部分を一つ一ついれ・・・それは作らなくてもよいんだけど、(たぶん良いものを作る、という意味での)一完品という意味で作られてた、というか。で、5万円の廉価版も販売したがこちらも完売になっている、と。もっとお安い、といっても5千円だけれど、それは福田尚武さんという写真家の方が撮られたものでそれは販売部数はたくさん出ているから、と。福田さんは歌舞伎座で毎日写真を撮っていたけど古典はこう、というような頭があって決まりきったものしかなかったのでなかなか玉さまがOKする写真が出なかった、と。それでもめげずに持って行っていて、ある時「好きに撮ってみたら?」と伝えた次の日から玉さまがOK出す写真がどんどん出てきたそう。その福田さんは足をわるくされて今は車いすで生活されているけど、今も写真家として活躍されているそう。五千円の写真集は福田さんのの功績だから、と、売り上げは玉さまは放棄されていて福田さんに入るようになっているとか。このお話を聴いて、福田さんのことを調べたら、本当に体に色々なことがあった方で、それでも工夫して写真を撮り続けていらしてることが本当に凄いことだと思う。その福田さんに対して、失礼のない形で、でも確実に福田さんを支援される形にしている玉さまのお気持ちと行動に感激したし、最初はこの質問を聴いて、タブーな質問のように感じて心配になったけど、結果的にこのことを知ることが出来て本当によかったと思う。

仁左衛門さんとの今後の共演は?

2月3月に仁左衛門さんと共演されていましたが、今後の共演はありますか?の質問に対して、玉さま「あります」即答!!!もう予定に組まれてる感じのお返事の仕方で、知りたかったけど聞けなかったし、聞いてくれたかた有難う!!って本当に思いました。あの奇蹟がまた観られる、ということが約束されるなんてこんなに嬉しいことはないから。

どうしたら美しく歩けるか。そして不自然なものと美しさ

玉三郎さんが入って来られた時に、とても歩く姿が美しくて、どうしたらそのように歩けるのか教えてください」という質問。・・・長年の女形としての修行の表れ、だよなぁとは思っていたけれど、そこを答えてくださいました!!玉さま「頭に本を乗せて歩いたらいいんじゃないですか?」「水をあたまに乗せて歩く人たちがいるでしょう。あの方達は体幹ができているから乗せることができるんじゃないかしら。できてないとまっすぐに立てない」「でもそんなことしなくていいんじゃない?」と仰ったけど質問者の方は「やります!頑張ります!」と真面目に答えてくださり、それも笑いを誘っていて和やかな雰囲気で楽しかったし、よかったなあと。その流れからのお話だったか忘れてしまったけど・・・舞台で美しく見えるものはその者が不自然なことをしていて、それが不自然でなく自然に見えたら美しく見えるのだ、と。そのようなことも仰っていました。不自然なことをするということはそれだけの労力と大変さがあるもので、それをいかに自然に見せられるかと言うことが大事だと。

昔、山形で公演をされたことを覚えてらっしゃいますか?の質問に「覚えています」と。玉さまを見た感激をお伝えしたくてだと思うんですが、「手も足も長くて不自然に長くて」みたいに仰ってて(笑)、玉さまは「ねー、不自然だったでしょう、アーハッハッハ(笑)!!」って笑ってらっしゃいました(笑)どうすることもできないときには受け入れて笑いに変えるというか、この対応力の素晴らしさ・・・。

「山形には美味しいものがたくさんあるんですが、お好きなものはありますか?」の質問に「銘柄を答えてしまうとね・・・ごめんなさいね、お答えできなくて」と何度も謝られてたので、色んな事も考えつつ、質問してくださった方の気持ちを考えてお答えになってました。

 

最後に、玉さまから「岸恵子さんをトークショーで拝見してその率直な伝え方が素敵だったように、思っていることをそのままお伝えしたいと、思っております」と。様々なことに対して玉さまが真摯にお答え、伝えてくださり、一時間半の間、本当にずっとお話してくださってとても中身の濃い時間でした。