やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「松竹大歌舞伎 中央コース」 静岡市民文化会館 4/8 昼の部・夜の部

玉さまのお弟子さんの玉雪さんと功一さんが中央コースにご出演、との話を聞いて、これは行かねば!と思ったもののすでに家から近い場所での公演分は売り切れ・・・。

そんな中で、ちょっと足をのばせば行ける静岡ならまだある!!ということで昼の部を購入して行ってきました。

 

一、口上

<昼の部>

静岡と高麗屋さんはなにかとご縁があるそう。幸四郎さんは、この主催の静岡のテレビ局が、染五郎くんが初舞台の時からずっと密着して番組を作ってくれたこと、それが彼の成長の記録でもあり我が家の宝であるということ。

あと、静岡の新井旅館さんというところで販売されている「幸四郎」というお菓子(前の幸四郎さん、現・白鸚さんから名前を頂いたそう)を今日は出張で会場でも販売、筋書も販売しておりますので・・・とテレビ局の視聴とこの二つの購入もお願いするという、お願いづくしの口上(笑)

それに対して白鸚さんが「お願いばかりの口上というのも・・・」と一言(笑)

宗之助さんは「古典、新作、アイスリンクでもご一緒」のアイスリンクに反応する場内(笑)梅玉さんは、白鸚さんが勧進帳を千回務めたときの役半分は一緒だったこと、999回目もそうだったのに千回目はご一緒できなかったこと(笑)これからも何卒よろしくお願いいたします、ということを仰ってました(笑)

高麗蔵さんは幸四郎さんのことをうっかり「染五郎さん」と言ってしまい高麗蔵さん、しまった!というお顔をされるハプニングもあり(笑)和やかな口上でした。

 

 

二、菅原伝授手習鑑

<賀茂堤>

一番最初の場面、梅玉さん演じる桜丸が、斎世親王と刈屋姫を引き合わせるために、その場に居た仕丁たちに、他の場所へ行ってもらう、という場面。この幕でまず玉雪さんがご出演らしい、と聞いていたんだけど、最初にわかったのは功一さんで、よし!!功一さん見れた!!と思って引き続き見ていても一向に玉雪さんが見えない。これは一体・・・ということがあり、これがまずひとつめの気になっていたこと。後に続く。

その桜丸の女房が高麗蔵さんで、高麗蔵さんの女方を初めて拝見したので驚き。苅屋姫役の方が綺麗で可愛らしい人だなぁと思ってたら、この方が梅丸さんなんだ。お名前だけは聞いていたけども、姫のお顔が見えると会場が湧くくらい素敵だった。

<車引>

この幕はなんといっても幸四郎さん演じる梅王丸、白鸚さん演じる松王丸との対峙。そこに梅玉さんの桜丸も加わって、最後は特にカッコよかった。歌舞伎のこういう時の構図というか、本当にかっこよいなぁと感じられるように作られてる。

 

三、奴道成寺

玉さまの京鹿子娘道成寺しか見たことがなくて、どんなものだろう?と思っていたら、娘道成寺の立役版とのこと。白拍子花子に扮した狂言師の左近の正体がバレ、三つの面を代わる代わるつけて踊るもの。狂言師役の幸四郎さん、この三つの面をつけてそれぞれの役の踊りをし、最後に瞬時に面を付け替えながら踊るのが圧巻。面は口で支える、加えるようなところがあるから、支えられるのかなぁと思うけれど、にしても早業。後見を務めていた梅丸さんも凄いよなあ。

そして、所化さん。この場面でも玉雪さん功一さんが出演されてるとのことで、この時はすぐにお二人ともわかった!!上手に玉雪さん、下手に功一さん、と分かれていて、常に対になるような位置関係にいらっしゃるお二人。

そして幸四郎さんを挟んで二人で踊る時もこのお二人でだった!!踊るために舞台中央へ行く前に、手にしている数珠を懐?にしまうお二人。玉雪さん功一さんともに柔らかな動きで、おふたりをこういう形で見られるのは、なかなか玉さまの公演ではないことだし、貴重で嬉しくて。でもお二人での踊りはすぐに終わり、その後に花の傘を持った所化さん達が踊るところで下手から功一さん、お一人挟んで、玉雪さん。これらの場面を見て、あーもう一回観たいなぁ、という願望がすでに生まれてた・・・。踊り終わって、舞台の両脇にそれぞれお戻りになった後、客席側に背を向けている状態で、数珠をまた手に取り、それから正面を向きなおして座って、数珠をご自身の前に置いていたので、なるほどなぁと思った。

そして、幸四郎さんの狂言師の手拭いでの踊りの後に手拭いまき。歌舞伎座でのようにものすごく撒くという感じではなかったけれど、それでも花道から舞台上まで並んで、撒いてくださった。

功一さんは、花道で。花道から二階をめがけて投げてもくれて、その時に二階から功一さんを双眼鏡で観ていたんだけど、投げ終わった後の表情のカッコいいこと!なんというか、「よし。」みたいな、木村拓哉さんがやりそうなといったらわかりやすいのか、わかりにくいかわからないけど(笑)、そういうキメ顔のようにみえるようなお顔をでした。そして次に玉雪さんは?と思って舞台正面を見たけれど、ちょうど手拭い撒きが終わったところだった!!この時も、見ることが出来なかったくやしさが残った・・・。

最後は娘道成寺と同じように、幸四郎さんが鐘に上る。手にもって掲げていたものはなんだったんだろう。娘道成寺とはまた違い、おかめ、大尽、ひょっとこを付け替えて踊りも変わり、面白い演目でした。

 

終演後・・・

数々の心残り、そしてもう一度、玉雪さん、功一さんお二人での踊りを見たいなぁ、と思いながらお隣の駿府城公園を歩きながら散々考えて、とりあえず夜の部のチケットがまだあるのかを確認しようと思ってい戻ったら、ある!一瞬完売かと思い込んだのは一等席で二階はある!!と思ったら次の瞬間には購入してました(笑)

以下夜の部↓

 

一、口上

昼の部とほぼ一緒だけど、幸四郎さんはテレビと筋書のことは省いたものの、幸四郎菓子について「残り18個でございます」と宣伝(笑)

 

二、菅原伝授手習鑑

<賀茂堤>

はい、見失っていた玉雪さんはなんと、功一さんのお隣にいらした!!!

なぜか「功一さんと玉雪さんは別々の場面だ」という思い込みと、先に功一さんを見つけた喜びで、完全に見失っていたのである(笑)はい、お声でも十分にわかりましたし、しっかり拝見しました!!

 

三、奴道成寺

最初に所化さんたちがずらりと舞台上に並ぶときに宗之助さん「(菓子)幸四郎、完売しました!」幸四郎さん(だと思っている(笑))、うまいよなぁ、いろんなところに挟んでいる(笑)ここで菓子、幸四郎、完結。

再び、所化さんの玉雪さん功一さんのお二人の踊りをじーっと観て、やっぱり追加してよかったなぁ、としみじみ思いました。そして、手拭投げ。二階めがけて投げた功一さんは、投げた後のキメ顔(決してそんなつもりではないことは承知していますがそのようにみえてしまうカッコよさでした(笑))再び見れた!

 

ひっかかっていたことや、観たいという気持ちに従って動いて正解だったなぁとしみじみ思いました。お金以上の喜びがある!