やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「十二月大歌舞伎」<Bプロ> 歌舞伎座 12/22

たまたまこの近くで行くところがあり、その場所から駅へ向かうときに「銀座駅」の入り口を見つけ「ってことは?歌舞伎座近いんじゃん!幕見、観れるかも!!」ということで急遽行ってきました、玉さまの舞踊。

 

傾城雪吉原

今回は最上階からの観劇。予定になかったので双眼鏡も持たずに眼鏡のみ。表情等細かいところはもちろん見えなかったけど、近くで観ていた時とはまた別に感じられることが多々ありました。

やっぱり!!!最初の雪のキラキラというか「光」が素晴らしい。幻想的とかいう範囲超えてる。紙吹雪での雪に照明を当てて光るようにしているのか、それとも光ってみえるようなものを使っているのかわからない。最初に観たときは映像で投影しているのかと思うくらいそのキラキラの綺麗さが際立っていた。

最後のほうで雪が舞うときは、普通の雪、紙吹雪が途中から光って行ったように見えたから、やっぱり照明を当てることで生まれる光なのかも。

そして玉さまの傾城が浮かび上がるように現れて舞い始めると、その身体、衣装、身に纏っている空気、身体から離れた距離でも、その意識が遠くまで行き届いているように柔らかな空気が玉さまから発せられていた。

目で見て美しいということは近くで十分わかることだけれど、遠くからでも、それが打掛の裾の行き先、そのラインまで行き届いていることは明らかで、そのラインひとつとっても美しさを十分すぎるほど感じる。意識が届いている範囲が劇場中にふわっと、でもとても広くて、その空気で包んでいるといった感じ。

劇場に空気を作る、それは並大抵のことではないし、決して派手ではない演目で心情、風景、季節を表す。そのことの凄さを感じたし、全体から見ても何も見劣りすることはなく、玉さまの繊細さを表す演目だと思う。ふと思い立って、全体から観ることが出来て、改めてその素晴らしさを感じられて、本当に良かった。