やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「坂東玉三郎 シャンソンスペシャルコンサート」 8.1 MOA美術館 能楽堂

琉球音楽の方と三味線の方と、何の曲をお歌いになるんだろう?って疑問に思っていたのだけど、会場でいただいたパンフというかリーフレットを見て、三枝さんや会田さんのお名前もある!これはどういうことだとますますわからなくなっていたところへ紋付袴姿で玉さまご登場!この時点で幸せすぎる・・・。

能楽堂で足袋以外、靴で上がることにすごく抵抗があって、何度もそれであがっていいのか大丈夫なのか確認されたそう(笑)昔踊ったこともあるそうで、だから余計に抵抗がおありだったんでしょうね。この日は絨毯も敷いてあったしちゃんとコンサート仕様になっていました。

こちらでコンサートをされませんか?とお声を掛けられたそうで、やはり能楽堂とうことだからだと思うんだけど、いつもは長唄で玉さまの公演に参加されている津軽三味線の澤田成十朗さんと琉球古典音楽の玉城和樹さんがまず演奏、歌を聞かせてくださる、ということで玉さまからご紹介がありました。

澤田さんは、八千代座の打ち上げで歌った時に素晴らしかったので民謡やめて長唄の方にって思ったものの(笑)、もともと民謡を歌われているお家の方、そういった環境にお生まれになった方だということを知り、失礼しましたと仰ってました(笑)玉さまがこの方の喉に惚れて今回お声を掛けられたそうで、澤田さんは披露する場を設けていただいてとても有難いこと、と仰ってた。ついこの前、三橋さんのコンサートで民謡の方の素晴らしさを目の当たりにしたものだから、また聴くことが出来て楽しみで、実際そのお声を聴くことができて本当に素晴らしかった。梅若さんからも感じた民謡の難しさ、それを歌いこなす事、その凄さに圧倒された。曲も明るいものからしっとり歌うものまで様々で、最後に挑戦の意味でも歌うと仰っていた江差追分、そういった歌をあえてこの場で歌うということも、玉さまや、この場に対しての最高のお返しの仕方のように感じられた。三味線を弾くということにも、私自身も前から憧れているけど、その弾くお姿も難しそうだったけどかっこよかったなぁ。

琉球古典音楽の玉城さん。玉さまと以前共演された時は10代?でお若かったけど、そこから大人になられて、と。琉球音楽って心地よくて寝そうになってしまう💦玉城さんのお声も素敵で、豊かな心地よい時間でした。玉城さんも、なかなかこの音楽を披露できる機会がないので、その点についても感謝を述べられていて。お二人の素晴らしい歌と曲を聴いてほしい、という玉さまの思いから、私達も知る機会を得られて、とても有難いことだった。

その後は、三枝さん(ピアノ)会田さん(ヴァイオリン)川本さん(ベース)島津さん(チェロ)の四人体制、そしてキラキラのスーツ姿での玉さまの歌。

ツアーの内容プラス三橋さんコンサートでの曲などを足されたセトリで、あっという間だった!!

  1. バラ色の人生
  2. 夢の中に君がいる
  3. 群衆
  4. セントインザクラウン
  5. 枯葉
  6. セシボン
  7. 私の心はヴァイオリン
  8. 妻へ
  9. 18歳の彼
  10. ノスタルジア
  11. 人生は歌だけ
  12. 愛の讃歌
  13. 誰もいない海

誰もいない海、の前に最後のワルツがなかったかなぁ。忘れてしまった💦

玉さまはいつものハンドマイクではなく、洋服にマイクを付けた状態でお歌いになられて、いつもはマイク・音声の反響があるけど、今回は全くと言っていいほどなくて、玉さまのお声をそのまま直に聴けるような感じ。かつ、前方の席だったから、玉さまが仰っていた「歌う世界をイメージして歌う」その世界を一緒に共有できている、そういった感じがとても強くて、玉さまが情景を浮かべながら微笑みながら歌うとき、そこに自分もいられて、その感覚がとても嬉しくて、同じことを感じられている、そんな気がしていつものコンサートでも幸せだけど、また別のとても近い密接した感覚が得られて最高だった。同じ世界を共有できるということはなんて凄いことなんだろう、って心底感じた。セントインゼクラウンなどの曲の説明の時、抽象的な曲なんだけど・・・って仰るのだけど、その抽象的な世界こそ、より自分の感覚でその世界に共鳴というか共有できる、それが幸せで仕方なかった。玉さまの視線の先にあるもの、そこを自分も見て、ただただ感じる、それが嬉しくて、この近い距離で聞けるということも、本当にたからものの経験でした。ヤマハホールでの感覚に使いけれど、あの時は客席に対して語りかけるように、今回は玉さまの世界を共有するように、そんな時間が過ごせて本当に本当に有難かったです。

そして「まだまだ暑いですが・・・(笑)日本の歌です」と仰いながら歌って下さった「誰もいない海」も聴くことが出来て嬉しかったなぁ。素敵な違うジャンルの若い演奏家の方の歌、そして玉さまの歌を特別な空間で聴くことが出来て幸せでした。