やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

お話と素踊り② 5/25 サンシティ越谷市民ホール

その①「女方についてのトーク編」が終わると、続いて、事前に募集していた質問に玉さまが答えて下さるコーナー。

ここでは吉崎さんが質問を読んでくださり、イヤホンガイドの解説もされているということで、読み上げた質問のさらに一歩踏み込んだことを聞こうと何度か玉さまにお話を振ってらしたけど、吉崎さんの質問内容が特に引っ掛かるものでなかったのか、聞いている私達がそこまで興味ないだろうと思ってのことか、理由はわからないけど、ほぼ「(それはいいので)次へ」と流されていました😅

なかなかそこまで聞いて下さるこうした司会の方もなかなかいらっしゃらないので、吉崎さんの私たちの気持ちを汲んでだと思う玉さまへの質問するということは、私はすごく嬉しいし有り難かったです。

 

Q1ー歌舞伎役者になるために習字や◯◯(習い事のなにか)を習いましたか?(だいぶ違うかもしれませんが習ったかどうかという趣旨の質問)

A-習いました。教えて下さる先生に「左利きでもいいか」どうかを聞いたところ、書道というのは、筆を垂直に立てて書くものなので、左であろうが(例えだが)口に筆を咥えて書こうが、まっすぐに下ろすならなんでもいいということなのだそうです。

ただ舞台では右で書く(振りをする)が、サインなどするときは左手で書いている、という玉さまでした。

 

Q2-(一番かな?)好きな食べ物はなんですか?お母様の思い出の味は?

A-焼き魚と(確かご飯と)お味噌汁2杯✌️←玉さまが「2」を強調して手で✌️の形を出してらして、お味噌汁の具は、少しのお芋とあおさとたまねぎなんだそう。あおさはなかなか手に入らないから取り寄せてる、だったかなにかそういったことを仰ってた気がします。「2✌️杯」と再度仰っていて、cuteな玉さまでした😂

 

Q3-ダイビングがお好きだそうですが、海の中での出会いや、海の中にいて感じる(環境汚染などの)変化や、問題に感じることはありますか?

A-海の中にいて感じたことはないけれど、兄がダイビングの第一人者で…というお話がここ↓に繋がったか覚えていないんですが💧

昔は海に入ると珊瑚にぶつかりそうになるほど有ったのに、最近では全然なくなってしまった、と仰っていて、環境問題については常に考えている、とのこと。

海の中での出会いについては特にお話はなかったと思います。

 

Q4-私は90歳(93歳の方だったかも)です。周りを驚かせるくらいさらに美しくなりたいと思っています(これから先の未来をもっと楽しく美しく生きていこうとされている、とてもイキイキとして文章も美しい方が、玉さまに、さらに美しくなるには?というような質問を書かれてたと思う…💦)

A-(冒頭の年齢を聞いた時から、玉さまのお顔がパアッとはれて良い意味の驚きと終始嬉しいような表情でいらしたように見えました)質問者さんの書いてらしたことそのものを「素晴らしい✨」と仰って、「どうぞそのままでいてください」ということを仰ってたと思います。

この質問者の方の意識や姿勢が「どうしたら美しくなれますか、の答えで、やっと最初の(トークコーナーでの質問の)答えが出ました(笑)」とお茶目にお話されてました☺️

 Q5-踊るときに気をつけていることがあれば教えてください

A-「後ろ(姿、後ろ側)です」…とおっしゃいながら背中側を観客に見せて下さる玉さま。…この質問の時だったかうろ覚えなんですが、近くで見れば年齢とかそういったものはわかってしまうけど、立ち姿、姿勢(だったかな?)は遠くから見てもわかるので、それが(美しければ)というようなお話だったと思います。ご自身で(美しい)と仰っていたかはわからないのですが💦そういうニュアンスのことだったはず。

 

Q6-玉三郎さんの鷺娘が大好きです。踊るときのポイントは?(ざっくりですが、鳥については観察されましたか?とかそのような質問だったと思います)

A-鳥がとぶ、というと皆さんこのように(腕を真横に広げて上下にヒラヒラさせる様子)すると思うんですが、上にとぶので下に向ける(腕よりも斜め下に風を送るために、腕の根本から指先まで波が伝わるよう地面に風を送り込むような感じの風の送り方)んです。…玉さまがそう仰いながら立って実演してくださるんですが、腕~手のひらの動き、それひとつで芸術なんですよ。その動きがあまりの美しさに物凄く感激して、心が震えて泣きそうになりました。玉さまが習得されたものは、技術、といってしまえばそうなのかもしれないけど、それ以上の何かが感じられる、といつも思います。

 

質問の中で「玉さま」という呼び方で書いてらっしゃる方がいて、吉崎さんが読み上げると、ほんのわずかですが玉さまのお顔がかたまるような気がします…(笑)あと、客席内も「玉さまの前で玉さまって言ってるな…」っていう空気が流れてる気がするのは気のせいかな(笑)ついいつも呼んでる呼び方で書いてしまうのはわかるけど、なんとなく、玉さまの前では「玉さま」って言わない(書かない)方がいい気がしました…(笑)

 

他にも質問が読まれていた気もしますが、また思い出したらアップし直します!

 

そして質問コーナーが終わると、いつもは富山清琴さんたちの演奏とうたがありますが、今回はいらっしゃらないので、司会の吉崎さんが、「雪」は上方の発音「ゆ」を高くすることや、曲の内容などについて解説してくださり、玉三郎さんの舞へと続きました。

 

何度か「雪」は拝見していますが、今回は特にこの主人公の女性の想いが抑えた中にとてもにじみでているように感じました。

繊細でしんとした中で伝わるそれらが情景が見えるようで、今回も見とれてしまう素晴らしい時間でした。

 

幕が降り、拍手はやまずカーテンコールへ。玉三郎さんは上の階、下の階もくまなく見てくださり、最後にお辞儀される前にとてもにこやかな笑顔でした。その笑顔は単にニコニコというより、何か想いをもたれたようなお顔をされてる気がして、何を思ってらしたかはわかりませんが、

同じ空間、時間を共有できたこと、素晴らしい時間を過ごせたこと、この瞬間が当たり前ではないことを感じ、心から幸せだなと思いながら再び幕がおりました。

お話と素踊り① 5/25 サンシティ越谷市民ホール

いつもは富山清琴さんと清仁さんが演奏でご出演されるものの今回はお休みらしく、冒頭にアナウンサーの吉崎典子さんが出てこられて今回の流れを説明。

そしてその後、幕があがると、中央に玉さまが✨お一人分の椅子とテーブルがあり、玉さまが立って出迎えてくださいました。

 
お話と素踊りが始まったすみだ公演のことから経緯をお話され、始めはこのご時世でお客様が来てくださるか不安もあったが、実際幕があくと満席だったそう。
皆さん、人と会って話をしたい…といってもお互い喋り続けるようなものではなくて、(実際に会って同じ空間にいるというような意味で触れあうこと)を求めていたのでは、と。次の北海道も満席で、各地をまわり、玉さまはそのようなことをお感じになったそう。
 
何度も来てくださるお客様もいらっしゃるので会場ごとに違うお話にすることにしていて、過去には衣装のことや化粧のことについてお話したが、きょうは「女方」についてのお話、と明かされると会場から沸き起こる熱烈な拍手👏
のはずが(笑)過去にお話と素踊りでいただいた質問の中で「どうしたら美しくなれますか?」と聞かれたが、舞台の化粧の話をして答えにしてしまったけど…といいつつその話をこの日もしてくださる玉さま(笑)
 
(舞台の)化粧をするとき、まずは植物性の固い油を手で練って温めるそう。身の回りのもので例えると、バターよりもかたく、口紅くらいの固さだそう。
そして自分の元の顔が半分透けるくらいまでおしろいをぬるのが、役に自分が透けて出るような新派などの役の時。
 
地が透けること=化粧でも役でも同じこと、だからこそ普段の自分が見えてしまうから、そのような生き方をしなければ、のように仰ってた気がします。
 
中国の京劇のかたは「役者の目のなかに景色がある」と仰っていた、と。役者がその景色を見ているとそれが観客にもみえる、みたいな(全然違ったらすいません)ことだった気がします。玉さまも、「その景色が見えるんですよね」と仰っていました。
 
そして歌舞伎の化粧は厚いのが当たり前なので、私たちの「厚化粧」の三倍?が歌舞伎(舞台)化粧の「薄化粧」にあたるのだそう。
なので歌舞伎の化粧は本当に厚くて、落とすのにもクレンジング(コールドクリーム)で丁寧におとしてもまだ最初の油が落としきれず、特にえりの内側を塗ったときの背中の真ん中に残ってしまうのだそう。なのでもう一度落としたり、さらにお風呂に入るほど、落とすのは大変なのだそうです。「美しくなるには、の答えにはなっておりませんが(笑)」と玉さまも笑いながら仰ってました(笑)
 
女方 』のお話の中でお名前があがったのが杉村春子さんと勘弥さんの前の奥様でもあった水谷八重子さん。八重子さんには実子のように可愛がってくださった、って仰ってた気がします。このお二人の女優さんに学ぶことが多かったそう。
水谷八重子さんのエピソードとして、舞台に出る前の「出待ち(舞台袖で待つ時間)が極力少ないようにしていた」のだそう。お付きの人?が舞台の進行、台詞のすすみ具合をチェックしていて、八重子さんがティッシュ(のようななにか)に香水をたらして、そのティッシュで指先を「スッスッスッ」と挟んでほのかに香水をつけるのだそう。あまりキツいのはNGなので、本人に香るかどうかくらいをつけるためにその付け方だったのだそう。…このお話と再現する玉さまのしぐさが、八重子さんがどれだけおしゃれで素敵な方だったかということが伝わってくるようで。何度も見たかったと思う場面でした😌
 
そして楽屋を出て舞台袖に歩いていきそのまま舞台に出ていく、という一切の待ち時間なくちょうど出れるようにしていたとのこと。他の役者さんが台詞を飛ばすと八重子さんの出のタイミングも変わるので、その分早めたりそのつど調整してぴったりにしていたそうです。
 
玉さまが今度演じる役について、(たしか)八重子さんに習いにいったとき、玉さまはメモをとるのが苦手なので聞くことに徹していたそう。「ここでこうして、このせりふで~」ということを、ほぼずっと通しで聞いていたのだそうです。玉さまはそれで覚えてらしたんですよね、きっと…そのことに関しては仰っていなかったけど、そんな玉さまも凄いなと思います(笑)
 
そして女方と言えば「前シテ」「後シテ」で大きく変わるのも特徴、ということで、今回は「日本振袖始」の「岩永姫」から「八岐大蛇」へ、玉さまが早変わりするときの様子を映像で見ながら、玉さまが解説をいれてくださるというスペシャルな企画が‼️
幕が開いたときから玉さまの後ろに天井から下まであるような大きなスクリーンがあり、そこに玉さまが写し出されて「大きく映ってしまうとわかってしまう」のように仰っていましたが(笑)、スクリーンを遮らないように玉さまが床に座りになった姿が、横座りで可愛くてですね(笑)それだけでもたまらなかったのです(笑)
本当はこういう早替えの裏側などはお見せしていいものではないが、「もう演じることもないでしょうし」とさらっと仰ってて衝撃でしたけど、(そして、「(会社に)許可は取りました」とも)それでも周りからの声があればきっと演じて下さるはず、と私は思ってます。
そして映像は岩長姫がすっぽんから降りてくる場面。奈落からその様子を見られるなんて裏側そのものを目にできてその時点で幸せで🥰
衣装を脱いでいく玉さまにドキドキしながら(そんなドキドキするところまでは脱ぐわけないんだけどw)普通に下に着ているおきものどまりで(笑)、そこから化粧(顔)を直すことが始まります。
姫を表す(目元か口元かな?)赤い部分を落とし、化粧台に置かれた筆二本を両手にそれぞれ取り、左右一気に描く玉さま。その鮮やかさとサッと描くあまりのスムーズさ、速さが凄すぎて驚きのどよめきが会場内で上がります
そして次の筆が玉さまの前にすぐに置かれ、描かれる顔。お弟子さんがすでに色をつけてある筆を用意して置いてくださるそうです…この様子も本当に凄かった!お弟んのお仕事の素晴らしさがよーーくわかる場面でした。
そしてさほど時間もかからず化粧は終わり、玉さまが化粧をするために座っていた姿勢から立ち上がり、今度は八岐大蛇の着付け。お弟子さん達のキビキビした動きと、落ちないようにしっかり着付けてらっしゃる様子がよくわかります。
そして1~2分?余ると割りと時間がある、ということだそうで、このときも余った時間でさらに顔を描き足して手直しをされ、再びすっぽんに戻ると、裾がはみ出たり巻き込まれないようにお弟子さん?か周りの方が直し、舞台上へ戻っていかれた八岐大蛇の玉さまでした。
 
質問編へ続く

坂東玉三郎トークショー 「明日を最高のものにするために…」 2023/4/30 日本橋高島屋

前回の横浜高島屋でのトークショーは完全に知らないまま終わってしまっていて悔しい思いをしたので💦今回は張り切って行ってきました‼️

 

着席分は30席用意されていて、始まる前に先着で配布ということでしたが、着席といえばいつも芝居やトークショーでの形と同じ。

立ち見も可能とのことだったので、立ち見なら玉さまが入退場される時に、自分と同じフロアにお立ちになるはず…

なので、玉さまと自分の身長差がどれくらいなのか、玉さまの目線はどのくらいのところに来るのか、それがわかるはずだしそれを知りたい‼️という欲が出てきたので立見最前列を取り(笑)観覧して来ました。

 

玉さまがお座りになる席の横にはテレビ(液晶モニタ)が置かれていて、退蔵院で撮影されたCMと撮影の裏側がエンドレスで流れていて、始まる前から流れる玉さまの良いお声と素敵なお姿でふわふわしっぱなし✨

 

そして時間になると会場の裏側の店内を颯爽と歩いて来られる玉さまのお姿が‼️

会場脇に設置されたボックス(笑)のようなところにお入りになり、司会の方に呼ばれるとそこから出られて舞台上手へ。促されて椅子におかけになりました。

 

まずは日本橋の思い出についてのお話。4歳頃までこの日本橋高島屋さんにも来ていて、玉さまの記憶にはないけれど、高島屋の方から聞いたお話によると、その当時屋上に象🐘さんがいて、来たときはまだ小さかったのでクレーンで屋上にあげたものの、4年たって大きくなるとそれもつかえないので象さん自身が階段を歩いておりて動物園に移動していったのだそうです。

そのお話にびっくりしたけど(笑)💦玉さまも驚きの表情でお話してくださってました。

 

他に、歌舞伎座のある銀座とも近いこと、泉鏡花作品「日本橋」等でもご縁があることを仰っていて、

身体や健康についての話しになると、規則正しい生活やきちんと睡眠をとることをあげてらっしゃいました。

 

エアウィーヴの話になると、去年の暮れからエアウィーヴの3分割になるマットレスを使っているそう。低い枕が基本的には好きだけど、頭の後ろが長いからそこはしっかり支えてくれる枕がいいとおっしゃってて、腰はかため、足は軟らかいものがお好きだそう。

宣伝ではないけれど…とお仰いながら、エアウィーヴグループの「ロフテー」をおすすめされてたり、エアウィーヴさんを使ってます、というよりも「ベストコンディションを整えるためのベストを探してやっているだけ」という感じでした。

 

昔は時代もあって布団を何枚か重ねたり襟元にバスタオルを縫い付けたり、ふとんが重いのが当たり前だったが、最近は軽いかけ布団がお好きだそう。

 

公演先のホテル等に宿泊される時に気を付けていることは?という感じの質問に対して、小さな明かりがついているのも気になるので、テープなどで貼って真っ暗になるようにしてるとのこと。

 

又、ブルー系のライトは目に悪いので、パソコンは時間を決めて(防ぐメガネのようなものをかけるしぐさで)するが、それ以外では寝る前も当然そういったものは触らない。部屋のあかりも暖色系にしているそうです。

 

 

この後、玉さまはすぐ姫路に行き、中村座天守物語の稽古(指導)をする、と仰ってました。実際、初日が開けたあとに、カーテンコールに玉さまがお出になったと書いていた方がいらしたので、お稽古後も残って初日を見届けてから、帰られたのかなぁと思います。

 

20分のトークが終わるとき、司会の方から「最後に皆様に一言」と言われると、集まった方へのお礼と、これからますます便利になっていくものが増えていくけれど、こうして人と人が直接会うこと、人間性の回復、魂を豊かにすることを大切にしてほしい、と立って私たちに伝えて下さいました。

会場を去られる前、目の前の観客だけでなく、上の階から見ていた観客の方のほうをよーく見て手を振る玉さま…トークが始まってすぐ、座ってらっしゃる椅子ごと後ろにだいぶ下げてらして、もしかしたら2階の観客の方にもみえやすいようにしたのか、それとも同じフロアで見ていた私たちの圧にちょっと引いていたのか…(笑)どちらかわかりませんが、そんなこともありました(笑)

 

会場を離れるとき、登場の時と同じく美しい姿勢と颯爽とした様子で歩いて去っていかれました。すぐに従業員入口のようなところへいかれるのかと思いきや、売場をだいぶ歩いてらしたので、ふつうに目撃したお買い物中の方もいらしたはず。そのことにもびっくりしました。

そして私個人的に大事な確認事項、玉さまと自分の身長差はどれくらいか。距離はありましたが、身長160cmの私が少し見上げるくらいかなぁ、そんな感じがしました😁

 

どんなに短い時間でも、こういったイベントでも、玉さまは真摯にお話してくださり、私達に直接伝えたいことをお話くださり、本当に一回一回を大切にしたいと改めて思いました。

 

他にもお答えされてたことがあったかもしれないんですけど、思い出したらまた追加します😅