やっぱりLiveが好き

目の前の空間を味わうのが好きな人の記録🍀

「十月大歌舞伎」 10/5 歌舞伎座〈映像×舞踊公演 楊貴妃・口上〉①

 

配信の〈映像×舞踊公演 鷺娘〉口上まで観れたー!!!配信公演て有難い!!

あやふやな所をまた直し、配信ならではの良さも長々挟みつつ①完成。

聞けば聞くほど、本当に玉さまのお話される言葉が美しくて、言葉にのっている思いや、その奥の玉さまの想い出、気持ちが伝わる感じがして、玉さまの話をずっと聞いていたいくらい。

 

ここからは十月公演の話。初日から開けて3日目のこの日、舞台前にマイクが何本も。

帰りに客席後ろの方にカメラがあったので配信用に撮っていたのかなと。

こんなに早いうちに撮影というのが惜しいような気もするけれど、

どの時の玉さまも素晴らしいし配信があるということ自体がとっても嬉しくて有り難い!!

ということで、本編へ。

 

幕が上がると、そこには玉さまがいらっしゃる!!!当たり前なんだけど、嬉しい!!

先月に引き続き、雪之丞変化の時の衣装。お辞儀からお顔をあげて客席を見てくださる。

映像の中のお着物の記憶しかないのだけど、線と丸っぽい(という表現しかできない)綺麗な模様の入った鼠色系(和色の〇鼠色みたいな)という感じ。

 

今回は端から端まで金屏風が一面に広がった、先月とはまた違う、シンプルで煌びやかな舞台。

舞台の奥行を全部使うのでなく、もっと手前の所に屏風の絵があり、

それを一枚で表現するのではなく、左右の端は別にあり、斜めに、立体感が出るように作られていて、今回も迎えてくださるお気持ちを物凄く感じて嬉しかった!!!

細かい色々は配信で確認、間違ってたら後で直すとして、覚えているところをざっくりと。

 

先月の公演が無事に終わったこと、今月の口上を金屏風の背景にしたことについてのお話。

お義父様、おじい様の時から中国の楊貴妃等に深い思い入れがあったこと(あやふや)や

楊貴妃」は昔、仁左衛門さんと共演された「玄宗楊貴妃」を元に、作られたこと。

楊貴妃のこの話がとても東洋的な()ものだということ。

そして、先月の鷺娘は踊り納めたけど、「『楊貴妃』は踊り納めておりませんので、「ほとんどの部分を踊らせていただきます」とのこと!!!

そうとは思っていたけれど!この先も楊貴妃を観ることが出来る!!(であろう)ことを玉さまから聞くことが出来て嬉しくて本当にホッとした!!!

 

玄宗楊貴妃」にざ様と玉さまが並んでらっしゃるあの(私自身が今まで何度も見ていた)写真は、『玄宗(皇帝)』と『楊貴妃』だったんだ!!!という今更の気づき!!!「玄宗」というその言葉に対して疎過ぎた・・・(笑)

 

玄宗役がにざ様だったなんて、なんていう黄金配役!!!もうその役を聞いただけで、

楊貴妃を想う玄宗皇帝の気持ちがわかる(と思っている私(笑))だけに、そんな素晴らしい配役の玄宗楊貴妃はぜひとも観てみたかった!!という思いに駆られたわけです。猛烈に。

楊貴妃に心奪われて国が傾き、楊貴妃亡き後でも、方土を蓬莱宮に向かわせてまで想う玄宗がにざ様!!!

これを聞いただけで切ないやら、最高!!という気持ちやら、過去の映像を観てみたいし、ぜひともまたお二人で、今、共演していただきたい!観たい!!という気持ちでいっぱいになっている…。

 

本編の話に戻ると、 今回の舞台裏紹介は先月と同じ部分もあるけど、新しいものにした部分もある、という、先月観てない人が置いていかれることもなく、かといって観た人も楽しめるものになっている。

全部新しいものにするのかな、なんて予想していたけど、色んな立場からの視点で見て、どう作るかを考えてらっしゃるのかな、と思った。


先月はスッポンから下りることはなかった(最初にスッポンから下りることはなかった、ということかな?)ので、今回はスッポンから下ります、ということで、

口上の最後になんと!!巻物を取り出しサーッと開かれた!!

巻物を…といえば、二人椀久の松山太夫!!!!!ここで松山太夫が観られるとは!!!!!

二人椀久、松山太夫大好きなので、予想もしなかった嬉しすぎる展開。驚きと喜びで混乱(笑)

本当に本当に、ここで松山太夫を演じていただけるとは!!!そして配信にも残るなんて!!!最高。

 

スクリーンにも二人椀久の舞台映像が流れて、実際の玉さま松山太夫も、映像の松山太夫も両方視界に入る時もあり。

でもスッポンに向かわれるのでだんだんどちらかしか視界に入れられなくなり、映像も名残惜しい!!

 

そしてスッポンでくるくるまわりながら下がって行かれた…のだけど、

このときのくるくる回るための足元を観たいと思いながら、二人椀久ではいつも見逃しぎみ💦その上思いもよらない松山太夫の登場に気が動転して、すっかり忘れてた(笑)

そういうこともスコーンと抜けてしまうくらい見とれてしまうほど魅力的な松山太夫…。

 

そして奈落が下がるところから映像へバトンタッチ。でも、あまりのインパクトにここから映像になるんだったよな、ってことすら忘れてて、しばらくして、あ、そうだった、その途中だった、ということに気づく(笑)

 

九月は黒衣のお姿でお出になっていた玉雪さん玉朗さんが、今回は後見の衣装そのままでお顔も全部見える状態で、スッポンの到着する場所に既に待機して居られる。

少しずつこういう風に、ここはこうしよう、と変えていかれる様子が見られるのも嬉しい。

 

スッポンから花道下を通って鳥屋へ向かう玉さま。

先月とお話されてる内容はほぼ一緒だけど、今の歌舞伎座ではクッション性のあるもので覆われてる壁がカメラに映っているが、以前はそこも木でできていて、手作り木づくりの味があったとのこと。

階段を上がる時に独特の緊張感があるというお話。

 

鳥屋に到着すると、揚幕と染め抜かれた鳳凰丸のこと、鏡と照明について説明してくださり、あと「鳥屋」という名前は江戸時代は鳥小屋くらい狭く感じたからそのように呼んでいたのでは、とも仰ってたと思う。阿古屋の打掛を着て揚幕の外へ。

今月も阿古屋が観られたー!!!!見得もしてくださり、この時の手の動きがなんてしなやかなんだろう、と見とれてしまう。

そしてスッポンから退場。

 

奈落につくと、セリ、回り舞台の紹介。

説明されることは一緒だけど、先月は上手の方から反時計回りに、今月は下手側から時計回りで、というちょっとした工夫なんだけどそれだけで見えかたが変わって新鮮に見える。


セリとセリの間にある、今の歌舞伎座で初めて出来た回り舞台の真ん中を通ることの出来る通路。

先月は、「役者が下手へ行けます」と説明されるのみだったが、今月は実際にその通路を通って、どんな風になっているか紹介してくださった。

両脇、壁にあたるところは、上から下まで、パンチングされた金網みたいなもので覆われていて、安全に反対側まで行くことができる。ただし、下はうっすら見えるけど💦

 

玉さまは、この通路はまだ使用されたことがないんだそう。初めて通られた瞬間!というわけで、一緒に体験できてる感がちょっと嬉しい。

 

上手側へ到着して、少し歩いたところにあるエレベーターへ。

え、まさか、と思っていたら、「私の楽屋へご案内いたします」と仰っていたか定かではないけど(あまりの興奮に(笑))そのようなことを仰って、エレベーターのボタンを押された!!!

 

玉さまと一緒にエレベーターに入ったカメラ。玉さまをちょっと下から、そして画面めいっぱいに映してくださってる!!!玉さまとエレベーター乗ってる感満載の至福の時間!!!

 

出発した回り舞台のところは地下一階。一階は舞台。

二階と三階が楽屋って先月仰ってたよなぁ。さすがにどっちかは見せていただけないだろう。でも玉さまだったら二階だよなぁ…なんて想像してたら!!

二階に到着し、二階だということも堂々と見せていただけてる!!!!!

そして、エレベーターが到着した目の前に玉さまの楽屋。順当に考えたらそうだよなぁ、という場所だけど、それでも包み隠さず見せていただけるなんて凄!!!!

 

玉さまが楽屋のれんをあげてくださって、カメラも楽屋へ。その様子がいかにも玉さまが楽屋招き入れてくださっている感じ!!!

 その先にはもう一枚別ののれんがあり、それを上げると玉さまの空間が!!!!

 

鏡台前に座られ、説明してくださる。

◯十年(何十年だったか忘れた💦)前からお使いになられてる鏡台だそうで、年月とともに現れる良さが出てきたそう。

作った方は、どこの面を使うと、どのように味がでてくるとかわかるんでしょうね、のようなことを仰ってました。

 

ちょうど鏡台前、お座りになるところの前に布があり(ガーゼぽい素材にも見えたけど柄からして手拭い?)、化粧するときに汚れないように膝にかけるのだそう。

 

そして化粧道具。もうね、ぴっかぴっかで深い味のある鏡台に等間隔で並んだ器というこの絵がすでに芸術なんですが!!!美しい。とにかく美しい。

 

器には桜と紅葉が描かれているので、年中使えるとのこと。

中に入っているお粉やお水など開けて見せていただけて、

お水ははけ等で粉と混ざってしまうと✕なので、陶器(に見える)なんだけどスポイド機能のある、これまた美しい器?を使ってらっしゃる。

こんな容器があるなんて初めて知った…玉さまが受け皿に落とすお水さえ美しいんですが😂

 

刷毛をかけている物も、鏡台とお揃いみたいに美しい。 

鏡台の引き出しを開け閉めするために持つところが、金具というよりも柔らかそうな何かに見えたんだけど、なにでできているんだろう…。

で、その引き出しを開けると、紅や青い色の顔料(なんと仰ってたか忘れてしまった💦)が入っている。

 

鏡の左には筆一式の入った入れ物。筆の先と反対側の先端が、入れ物の底にあたって傷つかないように、底部分には布を敷いてるのだそう。

 

鏡台前にお座りになられたときに背後にあるのが屏風。江戸時代?忘れてしまったが、その頃のことを感じられるように、本物の版画(確か)を屏風に貼って置いているとのこと。この屏風があることでさらに独特の素敵な空間になってる。


とても整理されていて、凛とした雰囲気の中に温かみのある楽屋という印象で、あのお部屋自体がひとつの芸術といっても言いすぎではあるまい!!それくらい素敵だった。 

今回は玉さまの楽屋訪問。今まで雑誌や映像で少し見たことはあったけれど、本当にお招きくださっている感じがした特別な時間でした!!!

 

次回、楊貴妃へ続く。